イエノミカタはこのほど、「相続に対する親子意識調査」の結果を発表した。それによると、親は子が期待するほど相続準備や遺産相続は考えていないことがわかった。
相続税対策の現状を聞くと、「対策をしている」親世帯はわずか5.9%だった一方、子世帯の15.5%が「親が対策をしていると思う」と回答。相続の準備についても、相談や準備をしている親は2~7%にとどまり、子の17~22%は親が何らかの準備をしていると考えていた。
「資産はなるべく使わずに、子に相続させたいと考えていると思う」と答えた子世帯は22.8%。他方、子への相続を考えている親世帯は13.2%と、両者間に意向の違いが見られた。相続対策については、親子ともに「生前贈与」が最も多く、親世帯では49.4%に上った。
子世帯が住宅を取得する際の親世帯からの資金援助については、親世帯の50.6%が「資金援助をする」と回答。それに対して「資金援助をしてもらいたい・もらえそう」と答えた子世帯は28.3%と3割にみたなかった。
将来、「親の家に住むつもり」の子世帯は13.2%にとどまり、「親の家を相続するが、住むつもりはない」の22.9%と 「わからない」の28.5%を合わせた「空き家予備軍」層は約5割に上った。
調査対象は、50~69歳の親世帯993人、25~49歳の子世帯2,000人。調査期間は、親世帯が2014年8月7~9日、子世帯が2015年1月16~21日。