スウェーデンのボルボは、バルセロナで開催された世界最大級のモバイル技術見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」にて、コネクテッドカーの未来に向けた次のステップを発表した。車両データをサーバーに集約し、信号や制限速度を最適化する高度な連携を実現する。
コネクテッドカーとは、走行中もインターネットに接続され、車両やその周囲の道路状況などをアップロードするもの。ボルボの考えるコネクテッドカーは、各車両が収集した道路状況のデータをボルボ・クラウド経由で他のドライバーや地方自治体と共有するという。これによって、利便性の向上だけでなく、安全の確保、渋滞の解消など、社会貢献も可能となる。
たとえばボルボが可能性を検討するスマートシティでは、信号の切替えタイミングや速度制限を最適化し、リアルタイムの渋滞情報から別ルートを提案することで、交通の流れの管理効率が高められる。悪天候や路上の緊急事態、急ブレーキをかけた車両に関する警告をリアルタイムで発信することもできる。
クラウド接続された街灯により、コネクテッドカーが検知した滑りやすい路面を通常とは異なる色で照らすことで、危険な路面があることを周囲のドライバーに知らせるといったアイデアもあるという。
ボルボは路面情報をクラウド経由で共有するテクノロジーの開発を長年にわたり進めており、今年はテスト車を1,000台に増やし、スウェーデンとノルウェーで実証実験を行っている。