スマホはオワコン――。そんな言葉をイメージせざるを得ないデータをカカクコムが19日公表した。同社の購買支援サイト「価格.com」のユーザー動向データからは、スマートフォンカテゴリーへのアクセスが最盛期の半分に落ち込んでおり、世間の注目が急速に失われていることが見てとれる。
同社が公表した過去2年間のデータによると、2年前はピーク時に400万PV/週ほどあったアクセスが、足元では180万PV/週に落ち込んでいる。2014年4月から9月までの半年間は130万PV/週まで落ち込んだこともあり、足元では持ち直しているものの、今年も同様の落ち込みが予測されている。
人気メーカー上位5社のアクセス推移では、アップルのiPhone、ソニーモバイルコミュニケーションズのXperiaの新モデルが出たタイミングで、ユーザーは情報をもとめて敏感に反応するものの、半月ほどでその関心が失われてしまっている。また、新モデルが出ても、従来ほどのスペックアップや新しさがないことからユーザーの関心低下につながっていると同社は分析している。
昨年9月からの半年間のアクセスを見ると、アップルはiPhone 6が発表された9月前半から注目を集めたが10月には失速、年末にかけて徐々に数値が低下した。一方、ソニーモバイルコミュニケーションズは10月に「Xperia Z3」を発表し、アクセスを下げる局面もあったが、安定した人気を保っている。これら上位2社を除くと、ZenPhone 5を発表したASUSのアクセスが伸びた。
スマホが急速に求心力を失う一方で、注目されつつあるのが従来型携帯電話の"ガラケー"。国内主要3キャリア別の「携帯電話」カテゴリーへのアクセス数は過去2年間大きな変化はなかったが、「AQUOS K SHF31」の登場を境に、今年の1月あたりから販売元のauのアクセスが伸びている。auの「携帯電話」カテゴリーは1月上旬に10000PV/日だったのが、20000PV/日にアップした。再びガラケーに注目が集まれば、今後も同カテゴリーのアクセスが上がると予測している。