メドピアはこのほど、日本テレビ『世界一受けたい授業』の3月7日放送分で発表された「医師7万人のアンケートでわかる。お医者さんのベストチョイス! 」において、番組内では放送されなかったアンケート結果全体を公開した。
「患者さんにされて最も困ることは?」 |
同調査は1月16日~2月2日、同社が運営する医師専用サイト「MedPeer(メドピア)」の会員医師を対象にインターネット上で実施。問1は1,365名、問2は1,546名から有効回答を得た。
まず「患者さんにされて最も困ること」を質問すると、「スタッフへの暴力・暴言」(133回答)が最多となった。2位以下には、「自己都合で治療を中断する」(121回答)、「処方した薬を正しく使用しない」(107回答)、「無理な要求をする」(98回答)、「コンビニ(時間外)受診」(97回答)が続いている。
<コメント>
■スタッフへの暴力・「暴言
・「モンスターペイシェントが増えている」(30代/腎臓内科/男性)
・「医師の患者への態度がよく問題視されるが、現場では患者からの暴力、暴言は日常茶飯事である」(50代/小児科/男性)
・「若い頃の話だが、説明のしかたが悪いとか、言葉が生意気だなどと、むち打ちの患者が大声を出して怒り出し、土下座をして謝れと、いわれのない謝罪を迫られたことがある。誰も救ってくれず困り果て、仕事が進まないので、土下座したことが忘れられない思い出である。今はRisk管理部門があり、相談できるが、10年前はどこにも相談できなかった」(50代/整形外科/男性)
■自己都合で治療を中断する
・「自己判断で中止して、悪化する例が多いです」(50代/一般内科/男性)
・「"効果を判定するのに一定期間はかかりますので服用を続けてください"と説明し一旦納得されても、効かないとやめてしまう」(40代/麻酔科/男性)
・「患者さんのことを第一に考えて一生懸命治療しているのに、勝手に治療を中断されるとやるせなくなってくる」(40代/眼科/男性)
■処方した薬を正しく使用しない
・「勝手に大目に飲んだり、飲んだり飲まなかったりはやめてほしい」(40代/精神科/男性)
・「やはり処方したお薬をきちんと服用していただけないと治療効果の判定もできません」(50代/一般内科/男性)
■その他
・「テレビで特集をされるとすぐに自分に当てはめて受診する患者さんが多い」(50代/一般内科/女性)
・「ネット情報やTV情報を真実だと信じて疑わない……」(30代/一般内科/男性)
・「きちんと説明して承諾書を取ったうえで行った検査に対して、納得していないと言って支払わない患者がいました」(40代/呼吸器外科/男性)
・「症状をオーバーに言ったり、逆に隠されることもあり苦慮します」(50代/眼科/男性)
「自身は延命治療を希望しますか?」 |
続いて、「自身は延命治療を希望するか」と質問。その結果、「希望しない」が87%を占め、多くの医師が自身の延命治療を望んでないことが判明した。
<コメント>
■希望しない
・「つらい症例を見てきて、意識がないのであれば本当の意味での延命は難しいと感じた」(20代/その他/男性)
・「苦しみを長引かせたくない。延命治療は家族の負担になるし、医療者にとっても負担となる。同業者に無用のストレスを与えたくないため」(40代/消化器内科/男性)
・「人は輝きを放っている時が生きているときだと思うから、心臓だけが動いていてもなんの意味もないので」(40代/脳神経外科/男性)
■希望する
・「いつ新しい画期的な治療方法が見つかるかもしれないから、希望を捨てずにできる限りの治療を受けたい」(60代/麻酔科/女性)
・「まだ30代なので延命治療で一時期を乗りきれば元通りに戻れる可能性があるから」(30代/一般内科/女性)
・「延命は自分のためではなく、家族のため。家族がどんな状況でも生きていてほしいと思うなら延命治療をしても構わない。延命治療によって、家族が別れまでの時間を確保できて、精神的に落ち着いた例を何度も見てきており、一概に延命がいけないとは思わない」(50代/一般内科/男性)