P&Gはこのほど、「車酔いする子どもを持つ親へのアンケート」や、「車酔いする子どもと親へのデプスインタビュー」などの調査を通じて分析した「子どもの車酔いの実態と対策」を公開した。

「子どもが車に乗ってすぐに気分が悪くなった経験」

同アンケート調査は、4歳から小学校3年生までの車に酔うことがある子を持つ親300名(母親200名・父親100名)を対象に1月15日から19日にかけてインターネットを通じて実施。デプスインタビューは、小学校3年生までの車に酔うことがある子、およびその母親の計12名(2名×6ケース)を対象に、2014年12月21日に実施した。

子どもは大人よりニオイに敏感

車酔いをする子どもの91%が、車に乗ってすぐ気分が悪くなる「途端酔い」を経験していることがわかった。一方、「親に子どもが車酔いするシーン」を聞くと、「坂道や曲り道、山道など車の振動が多い時」(67.7%)が最多で、「車に乗るとすぐ酔ってしまう」という「途端酔い」を認める親は17.0%である結果となった。

「親から見た子どもが車に酔うシーン」(複数回答)

車酔いをする子どもにその原因を聞くと、1対1の面談式インタビューでは、「車のニオイが原因」という声が多く寄せられた。また、車酔いする子どもを持つ親に「車内のニオイが子の車酔いに影響すると思うか」を聞くと、94.3%が「影響する」と認識している結果となった。

「車内のニオイは車酔いに影響すると思いますか」

「車内のニオイケアについて自己評価」を親に聞いた。その結果、「しっかりできている」は11.0%で、74.7%は「ケアしたいがおろそかになりがち」と回答した。

「車内のニオイケアについて自己評価」

「子どもたちがいやがる車のニオイ」を親に聞いた。トップは「エアコンをつけた時のニオイ」(51.0%)となった。以下、「もともとの車内のニオイと芳香剤などが混ざり合ったニオイ」(41.3%)、「芳香剤や香水のニオイ」(31.0%)、「たばこのニオイ」(27.7%)、「カビ臭さ」(22.3%)が続いた。

「車のニオイで気になること」(複数回答)

ニオイのもとをしっかり取る消臭剤については、親の9割が「使いたい」と高い利用意向を示した。

「ニオイのもとをしっかり取る消臭剤の利用意向」

同調査の結果を受けて、東京西徳洲会病院小児センター顧問の二瓶健次医師は、「車酔い対策は、メンタル面の影響が大きく、酔わないという経験をさせることが効果的」としている。さらに、ニオイが車酔いの原因であれば「ニオイを元から消臭する。車内の空気を入れ換える。たばこや香水などのニオイの出るモノは置かない」を心がけるよう勧めている。