天気総合情報サイト「ライフレンジャー天気」はこのほど、震災時の対策や支援を改めて考える「3.11特集」を開始。地震や津波に対する意識調査の結果を発表した。
東日本大震災の教訓を再確認
「3.11特集」は、2011年3月11日の東日本大震災発災から4年経った今年、同特集を通して、忘れてはいけないあの出来事を改めて「自分ごと」として捉え、一人でも多くの人に防災意識を高めてもらうため製作された特集ページ。被災地の震災直後から現在までの様子や、現地の人が語る「震災から得た教訓」を伝えたりすることで、災害に対する備えがいかに大切かを喚起する。
また、被災地支援を後押しするために、身近で実施できる応援方法の紹介や、東北地方の旅をサポートする「ことりっぷ web」の無料配信、地元特産物のプレゼントなど、様々な呼びかけを行う。
記事製作と合わせ、2月13日~15日に20代~60代の男女700名を対象として行われた「地震・津波に対する備え」の意識調査結果も発表された。
地震や津波の被害に備えた対策ができている人は2割
まず、「地震や津波対策が日頃からできているか」を聞いたところ、「はい」と答えた人は21.6%に留まり、78.4%もの人が、「対策ができていない」と答えた。
「対策ができている」と答えた人に、「対策方法」を聞いたところ、「懐中電灯などの防災グッズを準備している」(92.7%)、「非常食、飲料水の確保」(73.5%)、「転倒や落下を防ぐため家具の固定」(62.9%)など、物理的な準備が上位を占めた。
一方、「避難場所を決めておく」「家族との連絡方法を決めておく」といったコミュニケーション対策をとっている人は全体の4~5割で、さらに意識の高さがうかがえる「地域や職場の避難訓練や防災勉強会への参加」「家族で地震や津波のことを話し合う」と答えた人は全体の約3割という結果だった。
「震災時に連絡を取る手段」について聞いたところ、「電話」(81.4%)、「メール」(57.4%)、「LINE」(28.6%)、「Facebook」(10.9%)が上位にあがった。東日本大震災の時はTwitterが活躍したが、時代の流れと共に、約3割の人が当時はなかった「LINE」という通信手段をあげた。
「自分が住む地域以外で震災が起きた時の行動」について聞いたところ、具体的に起こしたアクションは「募金」(52.9%)が一番多く、次いで「被災地の食材を買う、旅行へ行くなど間接的に被災地に還元される形でお金を使う」(18.6%)、「支援物資を送る」(17.3%)で、多くの人が何らかの行動を起こしている事が分かった。
これを受け、「何もしたことがない」と回答した人に、「行動を起こすきっかけは何か」を聞いたところ、「今後も行動を起こす予定はない」という回答が49.6%で最も多い結果となった。
しかしその後には、「被災地の詳細な情報(食料品や物資不足の情報)、チャリティー等のイベント開催」(24.1%)、「支援物資募集の情報」(18.1%)、「募金情報」(15.5%)などが続き、具体的な情報があれば、行動を起こすきっかけになることがうかがえた。