協同乳業はこのほど、同社研究所技術開発グループが、ビューティーサイエンティストの岡部美代治氏監修のもとで行った研究において、「ビフィズス菌LKM512(以下LKM512)」を摂取することで肌の敏感度が低減する傾向が認められたことを発表した。
「岡部美代治氏監修による問診項目」 |
LKM512は、同社が独自に研究しているビフィズス菌。胃酸でダメージを受けずに腸まで到達する能力が高く、さらに大腸で増殖するという特徴があるとのこと。摂取することで、ほ乳類の寿命伸長効果が得られること、成人型アトピー性皮膚炎の症状(特にかゆみ)およびQOL(クオリティ・オブ・ライフ / 生活の質)を改善することが確認されているという。
同研究は、LKM512摂取による美肌効果を検証するために実施。2014年9月10日~10月27日(4名のみ10月30日まで)、敏感肌もしくは敏感肌の傾向がある20~50代の女性20名を対象に行われた。
研究方法は、LKM512摂取群とプラセボ(外見は本物と全く同じ形・大きさ・色でありながら、薬効成分を全く含まない偽薬)摂取群による二重盲検並行群間比較試験を採用。同研究の二重盲検並行群間比較試験とは、被験者をLKM512とプラセボの2グループに分け、試験者・被験者共にLKM512を摂取しているのか、プラセボを摂取しているのかがわからないようにして行う試験のこと。
被験者はLKM512またはプラセボを1日1包摂取し、摂取前後の肌状態に関する13個の問診項目(岡部氏監修)に回答。そして問診結果を数値化することにより肌の敏感度を判定した。なお試験中、被験者には乳酸菌およびビフィズス菌を含むヨーグルト、サプリメントの摂取を禁止し、その他の食事制限はしなかった。
「肌の敏感度」(LKM512摂取群・プラセボ摂取群の比較) |
研究の結果、LKM512摂取群はプラセボ摂取群と比較して、肌の敏感度が改善する傾向が見られたとのこと。また、LKM512摂取群では全ての被験者からふん便中にLKM512が検出されたという。同社は、「今回の試験では、化粧品による外側からの肌ケアだけでなく、LKM512を摂取することで腸内、つまり体の内側からの肌ケアが可能になることが示唆されました」と結論付けている。