ポルシェ ジャパンは23日から、「911 GT3」を上回る性能を備え、ジュネーブモーターショーでワールドプレミアを飾った高性能スポーツカー「911 GT3 RS」の予約受注を全国のポルシェ正規販売店で開始する。
同モデルはジュネーブモーターショーのプレスデー初日(3月3日)にワールドプレミアを果たした。ポルシェはこのモデルで、「再びロードゴーイングスポーツカーとレーシングカーとの間の壁を打ち破る」としている。駆動システム、エアロダイナミクス、軽量構造に対する大幅な変更により、「911 GT3」を上回る性能を備え、ニュルブルクリンクの北コースにおけるラップタイムは7分20秒。これはスーパースポーツカー「カレラ GT」の7分29秒という歴史的なラップタイムを9秒も上回る驚異的な記録だ。
エンジンは最高出力500PSを発生する4リットルの水平対向6気筒で、専用に開発されたPDKと組み合わされている。このエンジンは「911」シリーズのダイレクト・フューエル・インジェクション自然吸気エンジンとしては最大の排気量とパワーが与えられ、0-100km/h加速タイムは3.3秒、0-200km/h加速タイムは10.9秒となっている。燃料消費量(NEDC複合)は12.7リットル/100kmとなった。
同モデルは従来のマニュアルトランスミッションのクラッチに相当する「パドルニュートラル」クラッチ解除機能や、ピットスピードスイッチによる速度制限機能など、モータースポーツ用としてもカスタマイズされた。これらの機能により、ドライバーは車両の挙動をコントロールできると同時に、サーキット走行ではいっそう高度なアシストを受けられる。
大幅な軽量化を達成したボディは、ルーフにマグネシウムを使用し、カーボンファイバー製エンジンフードとフロントリッド、および代替素材によるその他の軽量コンポーネントを使用。「911 GT3」より約10kg軽量化されている。軽量ルーフによって重心が下がり、横方向のダイナミクスが改善されている。「911GT3 RS」の価格は2,530万円(税込)。