静岡県のiZoo(イズー)はこのほど、「アルダブラゾウガメ」の人工孵化に成功した。

世界でもっとも寿命の長い亀「アルダブラゾウガメ」の人工孵化に成功

世界でもっとも寿命の長い亀の、飼育下での繁殖に成功

同園は、日本最大の爬虫類・両生類の動物園。今までの動物園、水族館ではできなかった飼育体験や見学の仕方を提案する"体感型動物園"として、2012年12月15日にオープンした。

同園では、2014年10月20日~21日にかけて18個産卵した「アルダブラゾウガメ(Dipsochelys dussumieri)」の卵のうち、17個を孵卵器に入れ、2月18日に121日目で孵化した。

「アルダブラゾウガメ」は寿命200才を超える、世界でもっとも寿命の長い亀としてギネスブックにも載っている種類で、今回、繁殖したお母さんガメは推定60才以上の個体となる。ゾウガメの60才は適齢期となるので、まだまだ繁殖は現役だという。

「アルダブラゾウガメ」の飼育下での繁殖は難しく、今回は海外の爬虫類研究者からも注目をされる事象となる。本種は、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「野生絶滅の高い危険性」が高いと判断されており、IUCNでは本種を「危急種」と定義している。

日本国内の動物園では過去に、同園のほかでは2カ所が産卵に成功しているのみで、コンスタントに産卵・繁殖しているのは同園だけとなる。同園の所在地は、静岡県賀茂郡河津町浜406-2。