組込みシステム技術協会とETロボコン実行委員会は2月13日、組込みシステム分野における人材育成をターゲットとした「ETソフトウェアデザインロボットコンテスト」こと「ETロボコン」の2015年度大会の概要を記者発表した。会場は毎年恒例の、東京・南青山にある福井県のアンテナショップ「ふくい南青山291」(画像1)。
ETロボコンとは、レゴ・マインドストームNXTで作った2輪倒立振子型ロボットやトライク(3輪車)型ロボットなどの走行体を利用し、難所のあるコースを走ってタイムを競ったり、自由にパフォーマンスを行ったりするエンジニア向けの教育ロボコンだ。単なる競技結果だけを求める内容ではなく、分析・設計モデリング(プログラム)とそれをどう実装したかなども重要視されており、なかなか世界的にも例を見ないソフトウェア重視のロボコンとなっている(画像2)。
毎年9~10月頃に全国各地で予選的な地区大会が行われ、その各部門の上位入賞者などが集う全国大会的なチャンピオンシップ(CS)大会については、毎年マイナビニュースでリポートを行っており、2014年大会の記事はこちらだ。
2012年大会までは、倒立2輪振子型のロボット「NXTWay」(画像3)を利用して1つの競技のみで行われていたが、2013年大会からは従来の競技を「デベロッパー部門」とし、新たに「こと作り」ができる10年後、15年後のエンジニア育成を目指した企画と表現力を重視したパフォーマンス部門の「アーキテクト部門」を創設(画像4)。
さらに、ETロボコンは2002年に始まって(2002~2004年はUMLロボコンと呼称していた)10年以上の時間が経過し、長年参加しているチームと初参加のチームではレベルの差が開いてしまったことから、2014年大会からはデベロッパー部門を2クラスに分けることとなった。従来のNXTWayを使ったクラスは、初級エンジニアがトライできるようにと難易度を低めにした「プライマリークラス」と設定。そして、ETロボコン参加年数が2年目以上のエンジニアが参加するための応用クラスとして、より難易度が高いコースをトライク型ロボット「NXTrike」(画像5)で挑む「アドバンストクラス」が新設されたというわけだ。