NECパーソナルコンピュータの2015年春モデルとして、新しくラインナップに加わった「LaVie Hybrid ZERO」。従来の「LaVie Z」シリーズの後継で、最軽量にこだわったUltrabookだ。今回は360度回転するヒンジを搭載した2-in-1モデルの「LaVie Hybrid ZERO HZ750/AAB」(HZ750/AAB)の試用機が編集部から届いたので、さっそく評価していきたい。
■主な仕様 [製品名] LaVie Hybrid ZERO HZ750/AAB [CPU] Intel Core i7-5500U(2.40GHz) [メモリ] 8GB [ストレージ] 128GB SATA SSD [光学ドライブ] ― [グラフィックス] Intel HD Graphics 5500(CPU内蔵) [ディスプレイ] 13.3型ワイド(2,560×1,440ドット) [OS] Windows 8.1 Update 64bit [店頭価格(税別)] 204,800円前後
あのLaVie Zが2-in-1になった
手にした瞬間、その軽さに声が漏れる。LaVie Hybrid ZEROは、13.3型で世界最軽量をうたうモバイルノートPC「LaVie Z」シリーズの後継として開発された新モデルで、その軽さは健在だ。
今回用意したのは最上位モデルのHZ750/AABで、最大の特徴は360度回転するヒンジを備えていること。液晶画面を裏返すと、タブレットとして利用できる。本体重量は、約926g(実測で930g)。13.3型ワイド液晶を搭載した2-in-1ノートPCにおいて、世界最軽量を実現している。従来機であるLaVie Zのタッチ対応モデルも1kgを切る962gを実現していたが、それよりもさらに36gもの軽量化が果たされている。360度回転するヒンジが導入されていることを考えると、これは驚異的だ。
軽量化のポイントは、これまで本体底面に採用されていたマグネシウムリチウム合金を、液晶カバー(天板)にも採用したことだ。マグネシウムリチウム合金は、LaVie Zのために開発された超軽量素材で、マグネシム合金と同じ剛性を持ちながら、比重が75%と軽いのが特徴。また、タッチパネルに利用している素材も、ガラスから軽量フィルム素材に変更している。これらにより世界にも類を見ない軽量な2-in-1 PCが誕生した。
左側面。電源コネクタと各種インジケータ、電源ボタン、音量調節ボタンを配置。電源コネクタは、従来機では右に配置されていたが、本機からは使い勝手向上のため、左に配置されている |
右側面。HDMI出力端子、USB 3.0×2と、UHS-II対応SDカードスロット、ヘッドフォンマイクジャックを配置 |
ヒンジの動きは実にスムーズ。どの角度でもしっかり固定される。液晶を360度回転させると、キーボードからの入力を受け付けなくなるため、タブレットモードでの操作中に誤操作してしまう心配もない。
厚さは16.9mmで、タブレットスタイルでも持ちやすい。個人的には、横表示より、縦表示のほうが持ちやすかった。横で持つと、指が裏側のキーボードに触れてしまうためだ。タブレットスタイルではキー入力が無効になるが、へこむキーに指が常にあたっているのは気になる。慣れの問題かもしれないが、パームレストの部分に手をかけて縦に持つのが、一番しっくりした。
液晶は2,560×1,440ピクセルのWQHD表示で、低消費電力、高精細のIGZO液晶を搭載。タッチモデルは光沢なので、場所や角度によっては映りこみもあるが、発色がよい。文字のつぶれなどは一切なく、くっきり見やすい。
キーボードも使いやすい。キーピッチとキーストロークはそれぞれ18mmと1.2mmで標準的。本体背面の中央にあるゴム足のおかげでたわむことがなく、快適にタイプできる。キーボード下段のキーのみ一部横幅が狭くなっているが、支障ないだろう。