日本貿易振興機構(JETRO)は19日、2014年の日中貿易(双方輸入ベース)の総額は前年比0.2%増の3,436億8,209万ドルとなったと発表した。ほぼ前年並みだが3年ぶりに増加した。
輸出(中国の対日輸入)は前年比0.3%増の1,626億8,564万ドルと、ほぼ横ばい。輸送用機器や一般機械が増加した一方、化学製品は減少した。輸送用機器は、中国で生産していない車種や高級車のニーズ拡大により、乗用車が2割強増えた。一般機械は、高品質製品の安定的供給・生産工程自動化などのニーズ拡大を受け、マシニングセンタを中心とした金属加工機械が伸びた。
輸入は前年比0.1%増の1,809億9,646万ドルと、前年並み。電気機器や原料別製品が増加したのに対し、衣類・同付属品は減少した。電気機器は、光電池など半導体等電子部品が牽引。原料別製品は、中国での輸出増値税還付廃止を前に鉄鋼の駆け込み輸出が見られた。衣類・同付属品は、中国の生産コスト上昇によるASEANへの生産拠点の移管が影響し、数量・金額ともに減少した。
貿易収支は日本側の183億1,082万ドルの赤字。赤字は3年連続で、赤字額は前年比1.7%減少した。また、日本の貿易総額のうち中国のシェアは同0.5ポイント増の20.5%で、日本の対世界貿易に占める中国のシェアは貿易総額と輸入額で引き続き1位、輸出は米国に次ぐ2位となった。