不動産経済研究所は19日、2014年(1~12月)の全国マンション市場動向を発表した。それによると、2014年に全国主要都市で発売された民間マンションは前年比21.0%減の8万3,205戸となり、2009年以来5年ぶりに減少した。

下げ幅はリーマン・ショックが発生した2008年(26.7%減)以来の大きさ。消費増税に伴う駆け込む需要の反動が影響したとみられる。

マンション発売戸数推移(全国'05~'14年)

地域別発売戸数の前年比は、首都圏が20.5%減、近畿圏が23.8%減、東海・中京圏が26.8%減、北海道が41.8%減、東北地区が3.3%減、関東地区が4.2%減、中国地区が35.6%減、四国地区が10.1%減、九州地区が11.0%減と9地域で減少し、北陸・山陰地区のみ58.1%増となった。

マンション1戸当たりの平均分譲価格は前年比3.2%(132万円)上昇の4,306万円と、2年連続の上昇。1平方メートル当たり単価は同4.0%(58万円)上昇の60万3,000円と、同じく2年連続で上昇した。

事業主別の発売戸数を見ると、住友不動産が6,308戸で初の首位を獲得。以下、三菱地所レジデンスが5,300戸、野村不動産が4,818戸、三井不動産レジデンシャルが4,638戸と続いた。

2015年の発売見込みは約9万戸で、2014年に比べて8.2%(約6,800戸)増加すると予想している。