財務省は19日、2015年1月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆1,775億円の赤字となった。赤字は31カ月連続で、過去最長を更新した。原油安により輸入額が減り、赤字額は前年同月と比べて57.9%減少した。
輸出額は前年同月比17.0%増の6兆1,447億円で、5カ月連続の増加。品目別では、自動車が同12.7%増、半導体等電子部品が同24.1%増、船舶が同44.8%増などとなった。
輸入額は前年同月比9.0%減の7兆3,222億円で、2カ月ぶりの減少。品目別では、原粗油が同40.5%減、石油製品が同32.0%減、液化石油ガスが同40.0%減などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比16.5%増の1兆1,927億円、輸入額が同1.4%減の6,473億円で、5,454億円の黒字。黒字額は5カ月連続で増加した。輸出品目では、自動車が同13.8%増、原動機が同14.4%増、自動車の部品が同11.5%増など。輸入品目では、原動機が同27.5%増、航空機類が同19.8%増、石油製品が同65.9%減などとなった。
対EUは、輸出額が前年同月比7.4%増の6,563億円、輸入額が同3.1%減の6,785億円で、222億円の赤字。赤字は2カ月ぶりとなる。輸出品目では、自動車が同16.2%増、船舶が同62.7%増、自動車の部分品が同13.8%増など。輸入品目では、魚介類が同112.8%増、航空機類が同46.3%減、石油製品が同90.0%減などとなった。
対アジアは、輸出額が前年同月比22.7%増の3兆3,141億円、輸入額が同3.0%減の3兆5,630億円で、2,489億円の赤字。赤字は4カ月ぶりとなる。輸出品目では、半導体等電子部品が同27.0%増、船舶が同191.5%増、有機化合物が同20.7%減など。輸入品目では、液化天然ガスが同17.5%増、石油製品が同31.3%減、原粗油が同57.2%減などとなった。
対中国は、輸出額が前年同月比20.8%増の1兆419億円、輸入額が同6.9%減の1兆7,783億円で、7,364億円の赤字。赤字は35カ月連続となる。輸出品目では、科学光学機器が同31.5%増、プラスチックが同36.9%増、有機化合物が同24.0%減など。輸入品目では、衣類・同付属品が同14.6%減、電算機類(周辺機器を含む)が同18.7%減、通信機が同9.4%減などとなった。