JR北海道はこのほど、函館本線流山温泉駅隣接地で運営している日帰り入浴施設「流山温泉」などの各施設を2月いっぱいで閉鎖し、今後設立する新会社による新たな観光施設の整備をめざすと発表した。

流山温泉(写真左)と流山温泉駅(同右)。ともに2013年6月撮影

同社は1980年代後半、JR東日本と共同で現在の流山温泉駅を含む大沼湖畔エリア(北海道七飯町)にゴルフ場を中核とした複合リゾート施設を計画。その後、経済状況の悪化により計画を見直し、2002年に体験型観光施設として流山温泉やレストラン、ダチョウ観光牧場などをオープンした。翌年にはパークゴルフ場、キャンプ場、スポーツ広場を開設するなど観光開発に努めたが振るわず、毎年赤字を計上していたという。その後、レストランとダチョウ観光牧場は不採算部門として閉鎖された。

計画では、流山温泉隣接地で「大沼流山牧場」を運営する農業生産法人、流山が主体となり、JR北海道などと新会社「どさんこミュゼ」を設立。JR北海道が所有地と建物などを現物出資するほか、国と北洋銀行がつくる「6次産業化ファンド」も新会社に出資する。「どさんこミュゼ」は、大沼流山牧場で飼育している北海道和種馬「どさんこ」を活用した体験観光施設などを運営する予定で、北海道新幹線が開業する2016年3月のグランドオープンをめざす。