カメラと写真映像の情報イベント「CP+2015」が、パシフィコ横浜で2月12日から15日まで開催中だ。このイベントではカメラのみならずモニターやテレビ関連の展示も行われている。筆者は「4Kモニター」とNHKの「8Kテレビ」のブースをチェックしてきた。

パシフィコ横浜で開催されたCP+2015

カメライベントで、なぜ4Kモニターか?

4K映像の体感コーナー

さて、カメラ関係のイベントでなぜ4Kモニターの展示なのだろうか? 一般的なフルHDモニターの解像度は1,920×1,080ドットに過ぎず、高画素化が進む現在のデジタルカメラの画像を表示するには実は力不足。そこで、4Kモニターなら自分のデジタルカメラで撮影した写真などをもっと美しく楽しめますよ、ということで4Kモニターの出展があるというわけだ。

このブースでは、ユーザーが持参したSDメモリーカード内の画像を4Kモニターで見られる。そのほか、写真家が撮影した写真を4Kモニターで見られる「4Kフォトギャラリー」が行われていた。

持参したSDメモリーカード内の画像を表示してくれるデモ

パソコン機材はレノボのThinkPadが使われ、ディスプレイポート表示をHDMI変換していた

4Kモニターが並ぶ「4Kシアター」

さまざまな写真家の作品が表示される

4Kの次を見据えた8Kテレビ

NHKによるスーパーハイビジョン、いわゆる8Kの映像デモでは実際に大画面の8Kテレビが設置され、多くの人々の注目を集めていた。

残念ながら、この8K映像は撮影禁止ということで写真は掲載できない。ちなみに8Kテレビの技術スペックの表示では、音響が「22.2ch」のオーディオであると明記されており、音響的にもハイスペックなものであることがわかる。なお、この22.2chオーディオは仮想サラウンド技術によるもので、実際にそれだけの数のスピーカーを搭載するということではない。

NHKによる8Kの体験デモ

8Kテレビではオーディオは22.2chになるとのこと

ちなみに8Kテレビでは4Kテレビと同様に表示色域が拡大され、フルHDテレビでは表現できない色を表示できるようになり、色表現力がリッチになっている。現在の4Kテレビと同じく、この色域の拡大はBT-2020規格に準拠している。

4K・8Kテレビというのはやみくもに解像度が上がっただけではなく、表現力も向上しているというわけだ。この表現力は花や山など自然の風景の映像を見ていると強く感じることができる。今回のデモでもそのような色域の広さを実感できるような映像が表示されていた。4Kテレビで色域の広がった映像を見慣れた人でも、8K解像度でより一層、精細な映像を見ると、8Kテレビの時代を待ち焦がれてしまいそうだ。

8Kテレビの映像規格

2002年の80kgから2013年の2kgまで、軽量化が進んだ8K対応ビデオカメラ

ロードマップでは2020年、すなわち東京オリンピックの年には本格普及させるとしている