音楽プロデューサーの小室哲哉と漫画家の浦沢直樹が、11日深夜に放送されたTBS系トーク番組『オトナの!』(毎週水曜25:46~26:16)で共演し、浦沢の代表作『20世紀少年』の秘話を明かした。
「ふわ~って変な気持ちになる。自分のことが書いてある」。『20世紀少年』を読むとそんな感覚に陥ったという小室は、妻・KEIKOの助言もあり、浦沢に熱烈なファンレターを送ってその思いを告白。その返事で、小室と浦沢は同じ第四中学校出身で浦沢は1つ下の後輩だという事実を、浦沢から教えられたという。『20世紀少年』は「府中のあの頃の世界観を書いた」と浦沢が語る、まさにその同じ空間に、小室もいたのだ。
手紙のやりとりの直後に食事会を開催し、『20世紀少年』話で盛り上がったという2人。第1巻の冒頭で、主人公がお昼の時間に、放送部の人に頼んでT.REXの「20th Century Boy」を流す場面があるが、これは浦沢の実話で、小室が在籍していた放送部にお願いしてかけてもらったという。「これをかけたらえらいことになるぞ!」と怒られる覚悟の浦沢だったが、予想は外れ周囲は無反応。「何も起きなかった、革命にはならなかった」という漫画の展開は、実話だったのだ。
また、昼の放送をきっかけに、井上陽水のアルバム『陽水II センチメンタル』を買ったという浦沢だが、それを流していたのは小室だったという事実も食事会で明らかに。さらに浦沢は、小室が語った大金持ちでレコードを買いまくっていた中学時代の友人とのエピソードも披露。「『府中第四中学校でT.REXを理解しているのは俺と小室くらいだよな。でもさ、今日昼休みにT.REXかかったよな。あれだれがかけたんだろう』って言いながら放課後帰ったのを思い出したって(小室が)言ったんですよ。あれ、浦沢君がかけた日だって」。
「これすごい話じゃないです?」と大興奮の浦沢は、「そんな感じの話をTwitterで雑にする」と、小室の適当ぶりも指摘。「浦沢君は僕と一緒に放送部だったとか言うんですよ。僕は陸上部!」と訂正し、「そのくだり、いいとこじゃないですか。それを台無しにしちゃってる」と冗談交じりに話した。そして、「『20世紀少年』は、だれも聞いてなかったという話から始まったけど、結局トモダチが聞いてたって。実際は、小室哲哉が覚えてたって話なんですよ」とあらためて奇跡的なつながりを熱く語った。
この秘話に、Twitterでも「20世紀少年の話、とんでもねぇ話だろ」「面白すぎる」「すげぇ!!20世紀少年が実話を元に作られてたなんて知らなかった そこに小室哲哉がいたのも知らなかった!」などと驚きの声が上がっている。