農林水産省はこのほど、「2014年農林水産物・食品の輸出実績」(速報)を発表した。それによると、2014年の農林水産物・食品の輸出額は前年比11.1%増の6,117億円となり、2年連続で過去最高を更新した。6,000億円を超えたのは1955年の統計開始以来、初めて。
近年の輸出は、円高や2011年3月に発生した福島第1原発事故の影響などにより落ち込みが生じていたが、2014年は世界的な和食ブームの影響などから日本産食材の需要が増加したとみられる。
内訳は、農産物が前年比13.8%増の3,570億円、林産物が同38.5%増の211億円、水産物が同5.4%増の2,337億円。
輸出先を見ると、1位は香港で前年比7.5%増の1,343億円、2位は米国で同13.9%増の932億円、3位は台湾で同13.8%増の837億円、4位は中国で同22.4%増の622億円、5位は韓国で同9.6%増の409億円となった。
品目別に見た場合、農産物では、菓子(米菓を除く)が前年比33.1%増の148億円、清酒が同9.3%増の115億円、りんごが同20.7%増の86億円などと増加。水産物では、ホタテ貝が同12.1%増の447億円、真珠が同30.5%増の245億円、さけ・ますが同36.7%増の114億円などとなった。