阪急電鉄は10日、2300系の引退を記念した企画について発表した。同車両による定期運行は3月20日まで行われ、3月22日に貸切イベント列車が運行される。

阪急京都線を走る2300系(2013年撮影)

京都線向け車両2300系は1960年、当時の最新技術を採用した車両としてデビュー。回生ブレーキ付きの定速制御を装備し、兄弟車の2000系・2100系とともに「オートカー」と呼ばれたという。2000系・2300系は1961年、第1回鉄道友の会ローレル賞を受賞。「昭和時代の阪急スタイルの外観」を確立した車両のひとつだが、このほど引退が決まり、引退記念の車両装飾、オリジナルグッズ発売、貸切イベント列車などの企画が実施されることになった。

定期運行最終日は3月20日とされ、車両装飾はこの日まで運用される編成(2313×7R)で実施。2月20日から先頭車に記念ヘッドマークを掲出する。大阪方(2313号車)・京都方(2372号車)で異なるデザインとし、同デザインのミニチュアマグネットを引退記念オリジナル商品として発売するとのこと。

さよなら記念装飾編成(2313×7R)ではその他、車体側面の現行コーポレートマーク(1992年からさ異様)を撤去し、側面下部に旧社章をデザインしたステッカーを貼付して、1992年以前の姿をイメージさせる外観とする。なお、この編成の運用に関して特別な取扱いはなく、運用に就かない場合もあるとのこと。

3月22日には「2300系 さよなら運転ツアー」が開催され、2300系に専用ヘッドマークを掲出し、有料の貸切イベント列車として正雀~河原町間を往復する。正雀車庫にて写真撮影会も行われる予定。募集人員は200名で、参加費用は2,300円(大人・小児同額)。郵送での応募(1枚のはがきで2名まで応募可能)とされ、締切は2月28日(当日消印有効)。応募者多数の場合は抽選となり、当選者のみ、3月10日頃から参加はがきが発送される。