eeroというサンフランシスコを拠点とするスタートアップが初の製品「eero」の予約受付を開始した。同社の立ち上げには、AppleでiPodチームを率い、その後PalmのCEOになったJon Rubinstein氏や、RokuやNestの製品デザインで知られるFred Bould氏が協力しており、Nest (iPodの生みの親Tony Fadell氏が設立、2014年にGoogleが買収)が登場した時のような注目を集めている。
eeroは、Wi-Fi (802.11 a/b/g/n/ac)とBluetooth 4.0に対応する家庭用の無線LANルーターだ。室内の雰囲気を壊さないコンパクトで洗練されたデザインになっているが、その中には1GHzのデュアルコアCPU、512MB RAM、1GBのフラッシュストレージを内蔵する。優れた性能を備えており、eeroは「小さなコンピューター」とアピールする。
無線LANルーターというと設定が分かりにくく、大きな家だと電波が届かないエリアや通信速度が遅いエリアができてしまうのがユーザーの悩みだ。eeroはケーブル/DSLモデムと電源ケーブルを接続したら、Bluetooth経由で自動認識されるeeroアプリ(iOS、Android)を使って1分とかからずに設定を完了できるという。大きな家や障害物の多い家では、複数のeeroを接続して簡単にメッシュネットワークを構築可能。家の隅々にまで電波が届き、効率的なデータ伝送が実現する。また自動点検機能を備えており、eeroがWi-Fiやインターネット接続の状態を定期的にチェックし、問題を見つけたら自動的に修復する。停電などで動作が止まっても自動的に復帰するので、「一度稼働し始めたらリセット不要」とeeroは主張している。
価格は1台199ドル。米国の一般的な家でeeroの性能を存分に発揮させるには3台が理想で、3台をセットにしたeero systemを499ドルで提供する。今年夏の出荷開始を予定しており、先行予約期間中は1台125ドルまたはeero systemを299ドルのアーリーアダプター価格で販売する。