鹿児島市交通局はこのほど、桜島の火山灰で作った路面電車・市営バスのミニチュアを発売した。砂を固める独自の技術でフィギュアなどの工芸品の製造を手がける鳥取県の企業、モルタル・マジックが製造したという。
今回発売される同商品のモデルとなったのは、市電600形車両と市営バスハイブリッド車。ともに火山灰の色そのままの「色なし」(1,650円)と塗装済みの「色付き」(2,750円)の2種類があり、「色なし」はアクリル絵の具やカラーペンで色を付けて楽しめる。鹿児島交通局の乗車券発売所や市役所前乗車券発売所などで販売し、通信販売も行う。
市電600形は1958年から1963年まで計16両(601~616号)導入された車両。それまでの車両より窓を大きく取って運転士の視野を広げたほか、605号以降は空気バネ台車を採用して乗り心地を高めた。3枚窓方式による夏季の通風性向上や鹿児島市電として初の車内照明への蛍光灯採用などにより、当時は明るくて乗り心地の良い電車として評判になったという。現在はイベント電車になった車両を含め、10両が現役として活躍している。