PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険)は1月30日、「外貨建て金融資産」に関する調査の結果を発表した。それによると、保有の最も多い外貨建て資産は「外貨預金」、通貨別では「USドル」となり、50代・60代・20代の外貨保有が顕著であるという結果が出た。
同調査は、2014年11月13日~16日の間、世帯年収400万円以上の20歳~69歳の男女16,724名を対象にインターネットリサーチで行われ、1000件の有効回答を得た。
スクリーニング調査により「外貨建て金融資産」を保有している人の割合は17.5%で、そのうち最も多いものは「外貨預金」で9.1%が保有。次に「FX(外国為替証拠金取引)」や「外貨MMF(投資信託)」の保有者がそれぞれ4%程度。「外国債券」「生命保険の外貨建て商品」保有者がそれぞれ3%程度、「外国株式」保有者が2.1%見られた。
外貨預金として保有する通貨(複数回答)を属性別にみると、いずれの層でも「USドル」の保有が一番多く見られ、他層に比べて男性20代では「USドル」「ユーロ」の割合が高く、男性30代は「NZドル」「カナダドル」、男性50代は「ユーロ」「豪ドル」がやや高いという結果となった。女性20代は「ユーロ」「英ポンド」「韓国ウォン」、女性50代は「USドル」がやや高く、女性60代は「豪ドル」や「ブラジルレアル」の保有者が他層より多く見られた。
各金融資産における通貨別保有状況(各金融資産で複数回答)では、すべての金融資産において「USドル」が最も多くの人が保有する通貨となり、次に「豪ドル」(外国株式を除く)となっている。「USドル」はほとんどの金融資産(外国債券以外)で保有率が7割を超え、他の通貨を大きく上回っている。
各金融資産の保有金額は、「外貨預金」「FX(外国為替証拠金取引)」「外貨MMF(投資信託)」では「100万円未満」が5割を超え、中でもFXは「100万円未満」が6割を占める。「外国債券」「外国株式」「生命保険の外貨建て商品」においては、「100万円以上」保有する割合が5割を超え、他の金融資産より保有金額が高いことが分かった。「外国債券」は「1,000万円以上」保有する割合が8.1%と、他の資産と比べて最も高く、次に「外貨建て生命保険」(7.1%)と続いている。
外貨商品を選ぶ際の基準(複数回答)は「発行国の経済」(約53%)と「金融商品の金利や利回り」(約50%)が半数程度で特に高く、「為替の変動幅」「発行国の財政状態」が4割弱で続いた。特に女性20代・女性60代は、「発行国の経済」「金融商品の金利や利回り」を重視していると回答する割合が高く、一方で男性50代は「為替の変動幅」を重視していると回答する割合が高くなっている。
外貨建て金融資産の活用方法(複数回答)については、「為替による差益を狙い、自分で使いたい」が過半数となり、さらに「円より高い投資成果や金利収入を得たい」「自分の老後のために残しておきたい」が3割以上で続く。外貨の活用は「増やして使いたい」意向が多いことが分かった。「海外旅行」や「海外移住」の時に使いたいといった理由は比較的少ない結果となったが、男女20代では他の年代に比べて高い割合となった。