2015年1月28日~30日にかけて東京ビッグサイトにて「3D Printing 2015 Additive Manufacturing Technology Exhibition」が開催された。今回が初めての開催となる同展示会では個人用のエントリーモデルから工業用のハイエンドまでさまざまな3D造形技術・サービスが集結した。本稿ではその模様の一部をご紹介する。

日本限定の2機種を展示

大手3Dプリンタメーカーのストラタシスは日本限定モデルの「Objet30 Prime」と「Objet Eden 260VS」の2機種がメインの展示となった。また、MakerBotの個人向け3Dプリンタも同時に展示されていた。

「Objet30 Prime」はデスクトップサイズのPolyjet方式3Dプリンタで、最小積層厚14μmを実現したほか、材料にゴムライク樹脂や生体適合材料などが加わり計12種類の材料が利用可能となった。「Objet Eden 260VS」の特徴は水溶性サポートが選択可能となった点で、複雑な形状の造形モデルでも、サポートを簡単に除去することができる。

「Objet Eden 260VS」

「MakerBot Replicator 2X」

ローランドDG初の3Dプリンタが登場

ローランド ディー.ジー.(ローランドDG)は「デスクトップ・ファブリケーション」をコンセプトとするmonofabシリーズの3Dプリンタ「ARM-10」と切削加工機「SRM-20」を出展した。

「ARM-10」は切削加工機で知られていた同社にとってはじめての3Dプリンタとして注目を集めている製品で、光造形方式を採用している。一方の「SRM-20」は2000年に発売した「MDX-15/20」の後継機にあたるもので、切削スピードが2倍に向上したほか、プリント基板の制作も実現した。

3Dプリンタ「ARM-10」

切削加工機「SRM-20」

CMにも登場するスタイリッシュな義手

DMM.comは、昨年11月に同社が秋葉原で開設したものづくり拠点「DMM.make AKIBA」に入居するイクシーとCerevoの製品を出展。

イクシーの「handiii」は、手を失ってしまった人が残っている腕の電気信号を介して直感的に操作できる義手。ビートたけしが出演する「DMM.make AKIBA」のCMにも登場する。

Cerevoの「XON snow-1」は、スノーボードとブーツを固定するバインディングにセンサーなどを搭載し、滑走中のボードの状態やルートを記録できるというもの。今年初頭に開催された2015 International CESでも大きな注目を集めた。

イクシーの筋電義手「handiii」

Cerevoのスノーボード・バインディング「XON snow-1」