カシオウオッチのフラッグシップブランド、「OCEANUS」の高い品質と信頼性をめぐるシリーズ連載。プレミアムウオッチ・ファクトリー「山形カシオ」編の最終回は、半導体レベルのクリーンな製造環境を構築している製品の組み立て工程、「PPL」(Premium Production Line)の潜入レポートだ。

シリーズ「オシアナス・クオリティ」 - プレミアムウオッチ・ファクトリー「山形カシオ」にどっぷり潜入(第1回)
シリーズ「オシアナス・クオリティ」 - プレミアムウオッチ・ファクトリー「山形カシオ」にどっぷり潜入(第2回)

PPLのラインは、上から見るとG-SHOCKの「G」の形になっている

PPLは絶対品質を目指す! 幾重にも及ぶ熟練工たちの厳しいチェック

前回に続いて、製品の組み立て工程へ。ここから先は、いよいよPPLのラインだ。PPLのラインは、アナログブロックのラインと壁で明確に区切られている。ライン上の一部はクリーンルームとしてもクラス「100」(詳細は割愛)という、半導体製造と同等のハイレベルなダストフリー環境だ。

PPLで組み立て作業に従事できるのは、社内の技術認定を受け、マイスター、プラチナ、ゴールドのメダルを持つ熟練工のみ。そんな熟練者たちが、やはり高度なデジタル技術を駆使して、より厳格で妥協のない「時計の組み立て精度」を追求している。

一年に一度開催される認定試験をクリアした認定メダリストたち。現在はプラチナが6名、ゴールドが10名

腕に輝くプラチナメダリストの証!

PPLのラインの形状は、上から見るとG-SHOCKの「G」を模した形。中心部を起点として、外周に沿って工程が進行する。このラインは以前1ラインだったが、2014年8月から2ラインに増設。GPSと電波のハイブリッド方式によって、地球上(屋外)のどこからでも時刻取得が可能なOCEANUS「OCW-G1000」をはじめとするアナログモデルの需要増加に応えるため、増産体制を整えた。

PPLのラインを示す看板

世界中のあらゆる国で時刻取得が可能なGPS搭載機は、大きな海外需要が見込まれる