人気アニメ『エヴァンゲリオン』の20周年記念公式プロジェクトとして始動した「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」記者発表会が20日、都内で行われ、女優の加藤夏希、宇宙飛行士の山崎直子氏らが登壇した。
同プロジェクトは、1995年のTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』放送から20周年を記念して始動し、劇中でエヴァ零号機が投擲し、月にロンギヌスの槍が刺さったエピソードを現実でも再現しようという企画。輸送と槍の射出には、日本初の民間月面無人探査プロジェクトチーム「HAKUTO(ハクト)」が技術協力する。
全長240mmの小型ロンギヌスの槍を月まで輸送し、射出するためにかかるコストは約1億円。必要な資金は、本日1月30日から4月5日まで、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で一般募集している。1億円に到達すれば2015年末~2016年末にロンギヌス槍は打ち上げられ、月面で射出されるシーンは映像として公開されるという。『新世紀エヴァンゲリオン』原作・総監督の庵野秀明氏は「空想、妄想の世界を描いたアニメ作品の表現が、現実の世界で本気の遊び、エンターテイメントとして再現される計画に、驚きと喜びと感慨と深い感謝を覚えます。成功を祈ります」とコメントを寄せている。
クラウドファウンディングで受け付けている支援金は5,000円、1万円、10万円、1,000万円と分けられており、山下いくと氏の描き下ろしポスター、オリジナルデザインTシャツ、月面投擲されるロンギヌスの槍のレプリカなど、金額に応じたプレゼントを用意。最高額の1,000万円コースは1名限定で、刀匠が制作する世界で一本のロンギヌスの槍が贈られるという。なお、1億円未達の場合はプロジェクトは失敗となり、支援金は全額返金される。
大のエヴァンゲリオンファンである加藤夏希は、本プロジェクトについて「壮大ですね。1億円というお話を聞いて、最初は嘘だろうと思ったぐらい現実感が無いです」と興奮気味に語り、支援の期間が65日間しかないため「悩んでる時間はありません。皆さん、自分のお財布から『サービス、サービスぅ!』で支援をお願いします」と呼びかけていた。また、実際の支援については「(夫と)相談してポスター(1万円)と、10万円のコースは申し込みたいです」と本気のコメント。あと到達まで1,000万円足りなければどうする? という問いには「他にお金も使わないのでその時は考えます」と答えて取材陣を驚かせていた。
また、『新世紀エヴァンゲリオン』を見ていたという宇宙飛行士の山崎直子氏は、「月は日本人にとって大事な象徴です。ロンギヌスの槍が地球と月の架け橋になってくれたらと思います」と期待を寄せ、自身も「いつか月に行ってみたい」と語っていた。プロジェクトの詳細は、「ロンギヌスの槍を月に刺すプロジェクト」特設サイトまで。