ローランドは29日、1990年代にコンピュータ・ミュージック用の定番音源として普及した「SOUND Canvas」シリーズを再現したiOS向けアプリ「ソフトウェア・シンセサイザー with SMFプレーヤー『SOUND Canvas for iOS』」をリリースした。通常価格は2,000円(2月10までは発売記念セールとして期間限定で1,500円)。

同社の「SOUND Canvas」シリーズは、コンピューターミュージックの最盛期とも言える’90年代のスタンダード音源として絶大な人気を誇っていた、ハードウェアの音源モジュール。このたび発売された「SOUND Canvas for iOS」は、1,600音色、63ドラムセットの音色を搭載し、16パートの楽器を同時に発音できるiPhone / iPad向けの音源アプリだ。ローランドGS規格に対応したSMFプレイヤーが内蔵し、「SOUND Canvas」シリーズ用として作成された過去のSMFフォーマット(スタンダードMIDIファイルの略、拡張子は.mid)の曲データを、iPhone/iPadでそのまま再生することが可能だ。

また、「SC-8820」、「SC-88Pro」、「SC-88」、「SC-55」の4種類の音色マップを搭載して同シリーズとの互換性を確保しているほか、「GM2」、「GM」の音色マップを搭載し、多様なフォーマットのSMFの再生が可能となっている。さらに、内蔵エフェクトとしてリバーブやコーラス、ディレイ、2バンドEQ、64種類のインサーションエフェクトを装備するなど、クオリティの高いサウンドを実現している。

そのほか、内蔵のSMFプレーヤーは、曲のキーやテンポを自在に変更できるほか、一部を繰り返し再生できる「ループ再生」や複数のSMFファイルを連続再生できる「ソング・リスト・プレイ」、さらにはドラムやベース、ギター、ボーカルのアイコンをタップするだけで任意の楽器の音を消せる「イージー・マイナス・ワン」などの機能を搭載。さらに「Core MIDI」に対応したほかの音楽制作アプリと連携したり、iPhoneやiPadにMIDIインターフェイス(別売)を接続することで外部MIDI音源として使用することも可能だ。音楽制作向けの「SOUND Canvasスキン」と楽器練習や楽器カラオケに適したの「プレイヤースキン」の2つのスキンを搭載しており、用途に合わせてインターフェイスを切り替えられる仕組みが用意される。

なお、SMF形式の楽曲データは、同社がAppStoreで提供している別アプリ「Roland MusicData Browser」(ダウンロードは無料)を使用することで、アプリ内課金(1曲200円~)で簡単に購入できる。