発表会には、人型コミュニケーションロボット"ロビ"の開発を担当したロボットクリエイターの高橋智隆氏がエンドーサーも出席。現在の産業界から見たロボット業界の位置づけや、今回の新規事業の立ち上げの意義を次のように語った。
「iPhoneの躍進にも言えるように、ロボットもベンチャーが活躍できると思われながら、なかなかその先に進まなかった。というのは、ハードウェアの開発にはそれなりの投資とリスクが必要。そこで『どこかがリスクを背負ってくれないかな』と思いつつも、お見合いをしていたのがロボット業界の状況だった。しかし、世界ではシリコンバレーを筆頭にビジネスマインドを持った人たちがロボットの開発をし始めている。そうした中で日本のロボット業界が危機感を持っている中で、DMMが参入してくれた」
同事業の参画メンバーに、堀江貴文氏、首都大学東京の久保田直行教授が加わって行われたパネルディスカッション。「ロボットの未来」などのテーマで展開されたが、堀江氏が同事業で扱うスマートロボットとは異なる進化を予測する一幕もあった |
さらに、「世の中の流れとして重要なのは、スマートフォンの伸びが鈍化してきた点。そこで、世界中の技術者がスマートフォンの次を血眼になって探している。しかし、眼鏡型、時計型といったウェアラブル端末も登場したが、なかなか普及していかない。スマートフォンがヒットした理由は直感的に操作できるインタフェースに改良したことが大きかった。次の機能として期待されていたのが音声認識だが、いまや精度は十分高まったのに普及していかない。これは、人々が四角い箱に話しかけるのに抵抗を感じているからではないか」と疑問を呈し、それをカバーする次世代のデバイスとしての人間型ロボットへの期待感を語った。
なお、発表会の終わりには、DMM.comの松栄社長、岡本事業部長、初期アプライアンスメンバー企業の代表者に加わり、"人に優しいパートナーロボット"の研究で知られる首都大学東京の久保田直行教授と、IT業界のご意見番ともいえる堀江貴文氏が登場。スマートロボットのこれまでと未来を語るパネルディスカッションも行われ、ロボットの未来やIoTについて、堀江氏を中心に各人が展望を語った。
DMM.make ROBOTSで販売されるロボット
同事業の初期に販売が開始されるロボットは以下の通り。9月発売予定の「プリメイドAI」を除いた4台は、予約を4月1日より受け付け、5月1日より販売を開始する。