財務省は26日、2014年の貿易統計(速報)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は12兆7,813億円の赤字となった。赤字は4年連続。赤字額は前年(11兆4,684億円)より11.4%増加し、3年連続で過去最大を更新した。

2014年貿易統計(速報)(出典:財務省Webサイト)

輸出額は前年比4.8%増の73兆1,052億円で、2年連続の増加。数量指数は同0.6%増の90.7と、4年ぶりに増加した。品目別に見ると、自動車が同4.9%増、科学光学機器が同9.6%増、金属加工機械が同17.7%増などとなった。

輸入額は前年比5.7%増の85兆8,865億円で、過去最大を更新。品目別では、液化天然ガスが同11.2%増、半導体等電子部品が同17.4%増、電算機類(周辺機器含む)が同10.1%増、原粗油が同2.6%減、石炭が同9.9%減などとなった。

地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年比5.6%増の13兆6,488億円、輸入額が同10.7%増の7兆5,411億円で、6兆1,077億円の黒字。黒字額は3年ぶりに減少した。

対EUは、輸出額が前年比8.3%増の7兆5,853億円、輸入額が同6.6%増の8兆1,574億円で、5,721億円の赤字。輸入額は過去最大、赤字は3年連続となる。

対アジアは、輸出額が前年比4.4%増の39兆5,311億円、輸入額が同7.3%増の38兆6,077億円で、9,234億円の黒字。輸入額は過去最大、黒字額は同51.3%減と4年連続で減少した。

対中国は、輸出額が前年比6.0%増の13兆3,844億円、輸入額が同8.6%増の19兆1,706億円で、5兆7,862億円の赤字。輸出額、輸入額、赤字額いずれも過去最大となった。

併せて発表した2014年12月の貿易統計(速報)によると、12月の貿易収支は6,607億円の赤字となった。赤字は30カ月連続で、過去最長を更新。なお、赤字額は前年同月より49.5%減少した。

輸出額は前年同月比12.9%増の6兆8,965億円で、4カ月連続の増加。品目別では、自動車が同12.5%増、半導体等電子部品が同17.8%増、鉄鋼が同11.7%増などとなった。

輸入額は前年同月比1.9%増の7兆5,572億円で、2カ月ぶりの増加。品目別では、液化天然ガスが同15.6%増、通信機が同22.9%増、航空機類が同132.1%増、原粗油が同22.0%減などとなった。