エムティーアイはこのほど、「朝の過ごし方と"プチ不調"の関係について」の調査結果を発表した。同調査は2014年11月、同社が運営する健康情報サイト「ルナルナ」の女性ユーザーを対象にインターネットで実施し、2,310名から有効回答を得た。
まずは、朝食の実態について調査した。朝食を「食べる」と回答した人は66.8%と最も多く、次いで「時々食べる」が17.7%を占め、多くの人は朝食を食べる習慣があることがわかった。一方で「ほとんど食べない」(10.5%)「食べない」(4.9%)の回答を合わせると、15.4%の人は食べる習慣がないことが判明した。
そこで、朝食を「ほとんど食べない」「食べない」と回答した人に、その理由を聞いたところ、最も多かった回答は「時間がない」(36.6%)で、次いで「食欲がない」(30.0%)「朝食をとると胃が重い」(7.2%)があがった。
「慢性的なプチ不調を抱えていますか?」 |
続いて、"プチ不調"について調査したところ、全体を通して5割以上の女性が"プチ不調"に悩んでいることがわかった。"プチ不調"を抱えている割合は、朝食を「時々食べる」と回答した人が71.4%と最も多く、次いで「ほとんど食べない」(66.1%)「食べない」(65.9%)「食べる」(57.7%)の順に多かった。
朝食をしっかりとっている人は食べていない人に比べ、"プチ不調"の割合が低い結果となった。一方で「時々食べる」と答えた人が最も"プチ不調"を抱えていることも判明した。このことから、食べたり食べなかったりという不規則な生活習慣が、自律神経の乱れを引き起こしている可能性があることがうかがえる。
自律神経とは、自分の意志とは関係なく、カラダを正常な状態で維持するために働く神経系のシステムのこと。興奮や覚醒、闘争をつかさどる「交感神経」と、睡眠や休息などリラックスをつかさどる「副交感神経」があり、この2つがバランスよく働くことで、人間のカラダは成り立っているという。
「プチ不調のうち当てはまるものを教えてください」(複数回答) |
そして、不規則な生活や睡眠不足などが原因でこのバランスが悪くなると、体に備わったメンテナンス機能がうまく働かなくなり、大きな理由はなくても、慢性的な疲労感や頭痛などの体調不良、つまり"プチ不調"を引き起こすとのこと。
具体的に「どのような"プチ不調"の症状があるのか」を聞いたところ、1位が「疲れやすい」(78.7%)、2位が「朝が苦手」(55.7%)、3位が「睡眠に不満を感じている」(55.3%)となった。上位に睡眠に関わる回答があげられており、睡眠と自律神経には深い関わりがあることが推測される。
これについて、「睡眠時は副交感神経が優位に働き、カラダはリラックスしていますが、消化器官は活発に動いてしっかり消化吸収を行い、カラダを修復しています」と同社。「おなかの調子が悪い」(29.9%)「常に胃が痛い」(11.0%)といった症状は、自律神経の乱れからくる"プチ不調"と考えられるという。
「朝を気持ちよく過ごす工夫があれば教えてください」(複数回答) |
最後に、「朝を気持ちよく過ごすために、どんな工夫をしているのか」を聞いたところ、最も多かった回答は「早めの就寝」(50.4%)で、次いで「余裕をもった起床」(43.3%)「太陽の光を浴びる」(35.2%)があがった。
「太陽の光を浴びる」との回答に対し、同社は「朝に太陽の光を浴びると、睡眠ホルモンである『メラトニン』の分泌が抑えられ、カラダを覚醒させる効果のある『セロトニン』が分泌して、休息していたカラダを活動モードへと切り替えてくれます。朝の光を浴びて抑制されたメラトニンは約14~16時間後に分泌が始まるので、ちょうど就寝する頃にカラダは休息モードへ切り替えられ、自然とよい睡眠へと導いてくれます」と説明している。
回答に見られた「朝の運動」(3.9%)や「朝の散歩」(3.4%)は、運動することで脳を活性化し、酸素や血液の供給をスムーズにするといわれているという。運動や散歩をする時間がない場合でも、窓際で太陽の光を浴びるだけでも効果があるため、朝起きたらカーテンを開ける習慣をつけると良いとのこと。