今回紹介するのは、香港在住のマイク・チュウさん(40代)と今寿美子さん(40代)ご夫婦。広東語と日本語の2か国語を話す娘さん(11歳、6歳)と4人家族。家族の元気の秘訣は、マイクさんのお母さん直伝の薬膳スープなのだとか!
■ふたりのなれそめと、結婚して何年目なのかを教えてください。
彼(夫)の第一印象は、はっきり言って悪かったです。男女数人のグループでテーマパークに遊びにいった時が初めての出会いなのですが、私がある英単語がわからなかったら「なんでこんな英語もわからないの?」と初対面なのに言われたんですよ。それから半年後、友達と一緒に広東語を習いに行ったら彼が先生で。よく話してみるとそれほど嫌な人ではないと思うようになりました。今年で結婚して13年目です。
■プロポーズの言葉は?
実はプロポーズってされてないんです。しいて言えば、つきあいだして一年目のクリスマスに彼が「毎年一緒に祝いたいね」と言ったこと。それから結婚前提につきあっていて、なんとなく結婚してしまいました。以前、そのことを伝えたら、おととしの結婚記念日、彼がプレゼントを用意してくれて「これからもよろしく」と言ってくれました。
■日本の結婚と比べ、特別で驚くようなことや、独特な風習はありますか?
結婚式の当日、夫の親戚からたくさんゴールドのアクセサリーをプレゼントされました。香港では、結婚式に限らず、誕生祝いや出産祝いなどもお祝いはゴールドですね。ゴールドはどの国でも、またどの時代でも価値が下がらないという現実的な考えからきているようです。
結婚式は、香港式のチャイナドレスと、西洋式のウエディングドレスの両方を着ました。チャイナドレスはおめでたい赤で、おしどりの刺繍がしてありレンタルすることもできます。式の間ずっと、付き人がずっと傘をさしてくれていました。
新居のベッドルームには赤いシーツが敷かれ、子宝を意味するヤシの実が置いてあったのには驚きましたね。結婚式用のヤシの実が売っているお店があるそうです。
■さしつかえなければ世帯年収や夫婦の内訳などを教えてください
夫9割、妻1割くらいでしょうか。子どもの習い事はほとんど私が出しています。その他の支払いなどは全て夫がしてくれるので、家計簿をつけたことがありません。毎年一回は日本に一時帰国します。
■家計はどちらが管理していますか?
家計は夫が管理しています。夫は香港人にはめずらしく、新しいモノをあまり買わず、今持っているモノを大事するタイプなので、特にやりくりなどはしていません。真面目な人なので、お金の管理も安心して任せられます。
■どんな家に住んでいますか?
マンションに家族4人で住んでいます。3年前までは義母も同居していましたが、3ベッドルームのマンションで子どもたちが大きくなり一人ずつの部屋が必要になったので、義母は生まれて初めての一人暮らしをしています。週に3回くらいは一緒に夕食を食べます。
■家事はどのように分担していますか?
料理はほとんど私がしますね。夫はきれい好きなので、旧正月前の大掃除や私と子どもたちが一時帰国中は彼が掃除をしています。
■ちなみに昨日の夕ご飯は?
夕食には必ず汁物をとりますが、週に3回くらいはお義母さん伝授の薬膳スープを作ります。「乾燥する季節になったら喉にいい梨と杏仁、白きくらげのスープがいいわよ」などのアドバイスを参考にしています。
■夫・妻の好きなところは?
夫: 妻の好きなところはスバリ全部です!
妻: 夫の好きなところは心が清らかなところです。真面目で几帳面なうえにこだわり派、私とは正反対です。
■夫・妻の嫌いなところは?
夫: 妻の嫌いなところは特にありませんが、しいていえばお弁当に大根を入れたり、おにぎりにタラコを入れるところかな。
妻: 彼はこだわり派なので、でかける前に服や靴のコーディネートをして、身なりを整えるのに時間がかかるところでしょうか。でもそういうところも受け入れているので、特にないです。
■結婚生活が長続きする三カ条を教えてください。
・思っていることを具体的に言葉にする
・違いを認めて、おもしろがる
・お互い感謝とリスペクトの気持ちを忘れない。それを思っているだけでなく、言葉にする。
■将来の家族の夢は?
子どもが自立してそれぞれの道を歩みはじめたら、夫は夫婦で日本のお祭りめぐりをしたいと言っています。私はどちらかというとお祭りの主催者になりたいと思っているんですけどね。