JR西日本金沢支社は、城端線・氷見線で既存車両キハ40形1両を改造した新たなコンセプト列車を運行する計画を発表した。10月からの「北陸デスティネーションキャンペーン」までに運行開始し、土休日を中心に年間100日程度の運転を予定している。
コンセプト列車は北陸新幹線開業を見据えた城端線・氷見線の利用促進策の一環で導入される。険しい山と豊かな海が織り成す北陸特有の美しい景色と多くの恵みを表現するため、線区コンセプトを「山と海」、車両コンセプトを「走るギャラリー」に設定。四季折々その日の時刻によって表情を変える城端線・氷見線の海岸や散居村、山々の美しい風景を、車窓からギャラリーの絵画のように楽しんでもらうことを意図した。地元との連携による「おもてなし」も検討するという。
車内は海側の座席を窓向きに配置するほか、窓枠を額縁風のデザインにすることで、車窓の景色を絵画のように演出。景色をよりダイナミックに楽しんでもらうため、一部の窓で大型化も実施する。座席定員は約50名。外観は山や田園、海沿いを優雅に走る貴婦人をイメージし、モダンで品格のあるモスグリーンとメタリックゴールドの塗装とする。コンセプト列車として運行する土休日以外は、他の普通列車と同様に運用する予定だ。
なお、城端線では乗継ぎ利便性向上による利用促進を目的に、北陸新幹線開業に合わせて増便を実施する。試行運用として3月14日から2017年春まで、上下各4本を増便する。