Q.今振り返ると、入社1年目に理解していなかった…と思うことを教えてください

今振り返ると、あのころは何もわかっていなかった…。新入社員が来るたびに思い出す、自分が入社1年目にわかっていなかったと思うことについて、マイナビニュース会員300名に聞いてみた。

Q.今振り返ると、入社1年目に理解していなかった…と思うことを教えてください

■仕事のやり方
・「仕事の優先順位:順位付けを間違うと納期など間に合わなくて困ることになる」(43歳男性/情報・IT/技術職)
・「決算書の見かた:雰囲気で見てた」(28歳男性/医療・福祉/事務系専門職)
・「基礎的な内容:先輩に聞いてばかりで頭に残らない」(28歳男性/自動車関連/技術職)
・「目標数字の捉え方:2年目に入って、上司の言っている事が理解できるようになりつつあるので」(26歳女性/医薬品・化粧品/営業職)
・「他者の会社名、自社の商品名、出荷体制等:入社3年目くらいまでは社内連絡がきても、そこに書いてある内容の意味が分からず仕事をしていました」(32歳女性/食品・飲料/事務系専門職)

■システムなど
・「メール操作:ccなどの使い方」(24歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「会計のシステム:いまだにどういう風にシステムが働いているのかわからないから」(26歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「メールの内容:わからないままフォルダ分けしていて後から見返すと分類が変」(22歳女性/生保・損保/販売職・サービス系)

■報告の仕方
・「報告の必要性:新入社員から報告がないと効率が悪いから」(28歳男性/建設・土木/事務系専門職)
・「わからないことがあってもすぐに聞かなかった:忙しそうにしているので聞いてもいいのかタイミングがわからなかった」(33歳女性/学校・教育関連/事務系専門職)
・「報告の重要性:年数が経って、自分が下に教えることもある立場になってくると、報告がない後輩に対して、その仕事がどのような状況であるか心配になっているから」(31歳男性/団体・公益法人・官公庁/専門職)

■社内のこと
・「社内規則:規則違反のことを多くやっていた」(32歳男性/機械・精密機器/技術職)
・「部長もさん付けで呼ぶ:ドラマなどで部長は○○さんではなく○○部長と言われていたから」(28歳女性/医薬品・化粧品/事務系専門職)
・「会社に期待していた:会社に何も期待しなくなったらすごく楽になったから」(31歳女性/医薬品・化粧品/技術職)
・「会社の組織の怖さを理解していなかった:怖いもの知らずな発言が多かったと思うから」(32歳男性/小売店/事務系専門職)

■人間関係
・「上司の相関関係:他の部署とのつながりがわからなくてどこに聞けばいいかわからない」(56歳女性/ソフトウェア/クリエイティブ職)
・「飲み会などの仕事から離れた時でも、上司や部下の関係をキチンとしないといけないということ:その場ではいいけど、仕事に戻った時にやりづらいので」(34歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)

■言葉づかいなど
・「取引先との相対の仕方:言葉遣いなどいろいろとまだ足りてないなと思うことがあった」(27歳女性/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「社会人としてのマナー:正しい敬語の使い方など、取引先の人との接し方や電話対応が理解できていなかったと思う」(33歳女性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「ビジネスマナー:いろいろ恥さらしなことしたから」(25歳女性/金融・証券/秘書・アシスタント職)

■本音や建前について
・「本音と建前の使い方:本音を言うとうまく仕事が回らない」(28歳男性/電機/技術職)
・「上手く立ち回ることが大事:正論ばかり言っていたから」(26歳女性/団体・公益法人・官公庁/その他)
・「正義だけで世の中まわってないこと:人の感情は複雑だから」(37歳女性/団体・公益法人・官公庁/秘書・アシスタント職)

■すべて
・「全部です! :全然わかっていなかった」(24歳女性/生保・損保/営業職)
・「何もかも:全てに置いて思慮が足りなかったと思う」(47歳男性/ソフトウェア/経営・コンサルタント系)
・「ほとんどのことをわかっていなかった:子供過ぎて」(50歳女性/学校・教育関連/専門職)

■先輩との接し方
・「先輩や上長が、能力のない自分に対し、寛容で、粘り強く教育してくれていたこと:自分が教える立場になって、怒りを抑えるのに苦労するから」(54歳男性/電機/技術職)
・「不服に思っても従う:新人の方が間違っていることが多い」(30歳男性/農林・水産/技術職)

■自分の立ち位置など
・「自分の担当業務が、会社全体(質問相手)
の業務の中でどの程度ウェイトが置かれているか考えていなかった:現場を見て感じた」(29歳女性/建設・土木/事務系専門職)
・「仕事の流れ:先輩や上司から指示された目の前の作業しかできず、自分の仕事が何の役に立っているか全く理解できなかったから」(28歳女性/機械・精密機器/技術職)
・「まわり道でもルールを守って仕事をする:結果が良ければプロセス等はどうでもよいと思っていた 後で必ず問題になって結局時間がかかる」(60歳男性/その他/その他)

■仕事への姿勢
・「仕事の大変さ:少しできるようになったら喜んでいたから」(29歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)
・「自分の苦手なことでも途中で投げ出さずに取り組むということ:できないと思っていても、数か月後や1年後にはできるようになっているということが分かったから」(29歳女性/情報・IT/販売職・サービス系)
・「仕事は最初が肝心:適当にやっていたら中堅になっても能力があまり上がっていなかった」(44歳男性/金属・鉄鋼・化学/事務系専門職)
・「誰にでもいい顔をするのはよくない:いいように使われるだけ」(30歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)

■責任感
・「責任の大きさ:誰かがフォローしてくれるだろうと甘えた考えがあった」(30歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「責任感:学生気分だった」(37歳男性/自動車関連/技術職)

■社会について
・「会社情報の流出がどれだけ会社に大きな影響を与えるか:大した問題じゃないと思っていたから」(34歳男性/通信/事務系専門職)
・「社会の仕組み:仕事の進め方や社外の対応など、教えてくれる人もいなかったので今思い出しても恥ずかしいとこもある」(51歳女性/電力・ガス・石油/事務系専門職)
・「社会に出るということの厳しさ、甘えの通用しないこと:学校の延長戦上で楽しくいきいきと仕事ができると思っていたから」(28歳女性/金融・証券/販売職・サービス系)

■その他
・「蘇生術:急変時は見様見真似だった」(33歳女性/医療・福祉/専門職)
・「会社員生活は長い長い人生であること:自分がおばあさんになるまで何かをするということについて、深く考えたことがなかったから」(28歳女性/自動車関連/事務系専門職 ・「法律:行政として現場で法に基づく手続きを踏むのだが、多くの人が法の規定と自らの裁量の判別が付いていない…入社1年目だけじゃなく、今もわからない」(29歳男性/団体・公益法人・官公庁/技術職)
・「お客さん相手にミスをしたとき、ただすみませんと謝るだけでなくちゃんと誠意をもってそのあと接すること:ミスをしたとき、当時の上司が全部カバーしてくれた…当時は謝ることしかできなかったが、ミスをしたとき、そのぶんのカバーをちゃんとし、お客さんに誠意ある行動をするべきだと分かった」(26歳女性/金融・証券/営業職)

■総評
社会人1年目にわかっていなかったことについて、いろいろな視点から意見が寄せられた。中でも目立ったのは「すべて」という回答だ。確かに、わが身を振り返っても何もかもわかっていなかった気がする…。「思い出すと恥ずかしい」「子供だった」といった意見が多く寄せられた。

仕事のやり方はもちろん、心構えや本音と建前の使い方など、多くの事例が挙がってきた。「会社に期待しない方がいいと知った」「正義で動いていないと知った」など、少し悲しい意見だが、それぞれの人に正義があるのだから、すり合わせることを覚えた大人になったと言えるだろう。

誰にでも1年目はある。上司・先輩は自分が1年目だったことを思い出して、下には寛容に接するように心がけ、1年目は自分が1年目であることをときどき思い出して、たまには先輩の言うことを素直に飲み込んでみるといいかもしれない。

調査時期: 2015年1月8日~1月9日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男性120名 女性180名 合計300名
調査方法: インターネットログイン式アンケート