エン・ジャパンは21日、女性の「紹介予定派遣」に対する意識調査の結果を発表した。同調査は2014年10月23日~11月26日の期間、同社サイトを利用する女性706名を対象に実施したもの。

「紹介予定派遣」とは、派遣社員として最長6か月間勤務した後、本人と就業先企業との合意があれば、正社員などで直接雇用されるというもの。2012年に厚生労働省が実施した「派遣労働者実態調査」では、女性派遣社員の「紹介予定派遣」に対する認知度は60.8%、「利用したい」という回答は51.5%であった。

そこで、正社員の転職を希望する女性に「紹介予定派遣を知っているか」を質問をしたところ、「名前も意味も知っている」が71%、「名前は知っているが、意味は知らない」が20%、「名前も意味も知らない」は9%であった。「紹介予定派遣で働いてみたいか」という質問には、81%が「はい」と回答した。

年代別に見ると、20代の認知度が低く「名前は知っているが、意味は知らない」(24%)、「名前も意味も知らない」(14%)という回答が4割に上った。

「紹介予定派遣を知っているか」

「紹介予定派遣で働いてみたい理由」については「正社員になれる可能性が高そう」が49%で1位、2位以下は「失敗の少ない転職方法だと思う」「派遣会社が間に入ってくれそう」「事務の求人が多そう」「大手や有名企業の求人が多そう」となった。

具体的には「派遣から正社員への転職は、求人で応募すると書類の段階で落とされることが多いので。派遣からの方が、最初の突破口が広い気がする」(30歳)、「年齢が上がるほど、正社員になれなくなる。紹介予定派遣は、いきなり正社員の求人より、まだ可能性がある」(35歳)、「正社員の求人が少ないから正社員になれる可能性があるなら紹介予定派遣で働いても良い」(32歳)、「社員になりたくてもなかなか正社員直雇用の面接では雇われないため、実際の仕事ぶりを確認していただけるいい機会だから」(42歳)などの意見が寄せられた。

「紹介予定派遣で働いてみたい理由」

「紹介予定派遣で働きたくない理由」の1位は、「正社員になれるとは限らない」(47%)。2位以下は「希望の条件に合う求人が少なそう」「はじめに派遣期間がある」「普通の派遣より選考が厳しそう」「応募するまで企業名がわからない」であった。20代は58%、30代は46%、40代は38%と、若い世代ほど紹介予定派遣から正社員に確実になれるのか不安視していることが明らかになった。

具体的なコメントでは「はじめから正社員として採用されたい」(23歳)、「はじめから正社員でないと不安」(29歳)などが寄せられた。

「紹介予定派遣で働きたくない理由」