富士通は1月20日、個人向けPCの新製品6シリーズ6機種と法人向けPC・タブレットの新製品4シリーズ6機種を発表した。都内で開催された発表会では、家ナカ利用PC「LIFEBOOK GH77/T」に注目が集まった。
富士通 ユビキタスプロダクトビジネスグループ長の齋藤邦彰 執行役員常務は、冒頭、壇上に立ち、同社の成長戦略の中におけるユビキタスプロダクトビジネスの方針について説明した。基本的には昨年秋の発表会で語られた内容と同様なので、ここでは簡単にまとめる。
同社では、ユビキタスプロダクトの事業展開を「既存領域」「ビジネスイノベーション領域」「ソーシャルイノベーション領域」の3つの領域に分類している。それぞれの領域をリンクさせながら成長させていくことで、顧客と共に成長していく戦略方針となっている。
既存領域では、PCやタブレットの小型軽量化・薄型化・長寿命化、ウェアラブル技術の採用などを通じてユビキタスデバイスの利用範囲の拡大を図る。この領域での目玉が、後述する「ホームコンピューティング 究極の家ナカ提案」と題した「LIFEBOOK GH77/T」だ。
齋藤常務は「本日紹介する新商品は、イノベーションを起こすための大切な未来への架け橋になると信じている。今後もユビキタスプロダクトは、いつでもどこでも安心安全、これを先進技術で支えて世界中のお客様と共に進化していく」と締めくくった。
高性能を家中どこでも使えるようにした家ナカ利用PC
続いて、同社 パーソナルビジネス本部本部長の竹田弘康 執行役員が登壇し、今回の新製品を具体的に紹介した。
まず、法人向けにおいては強固なセキュリティシステムやNFC対応などの拡張性、過酷な環境でも安心して利用できる防水・防塵・耐アルコール対応などの堅牢性をアピール。厚さ約19mmのコンパクトなボディに、アナログRGBや有線LAN、USB3.0といったオフィス利用時の必須インターフェイスを備えたモバイルPC「LIFEBOOK U745/K」、最大20.2時間駆動ながら、最軽量構成で1.21kgを実現したロングバッテリ搭載のウルトラモバイル「LIFEBOOK S935/K」を紹介した。
一方、個人向け製品の紹介は、LIFEBOOK GH77/Tの紹介にほとんどの時間を費やした。竹田執行役は、「家庭内で扱われるデジタルデータの増加と、個人的なデータをセキュアな環境でより便利に活用するニーズが高まっている背景から、高性能化したホームコンピューティングが必要になる」と指摘。LIFEBOOK GH77/Tはこのニーズに応える製品というわけだ。
LIFEBOOK GH77/Tは、ディスプレイが本体と分離して、ワイヤレスで使えるセパレートPCだが、ディスプレイは手軽に扱えるユーザーインターフェイス、本体は高性能コンピューティングと、役割を明確にしている点が特徴になっている。価格はオープンで、実売予想は240,000円前後(税別)。