大阪商工会議所はこのほど、「電気料金再値上げが企業経営に及ぼす影響に関する緊急調査」(中間集計)の結果を発表した。それによると、9割超の企業が電気料金の上昇分を「ほとんど転嫁できない」と回答した。

調査期間は2015年1月5日~16日、有効回答は169社(1月8日到着分までを中間集計)。

電気料金再値上げが実施された場合、関西電力管内の事業所の生産・販売コストの上昇割合を見ると、「5%未満」が最多で65.7%。一方、「5%~10%未満」も23.1%に上った。前回の電気料金値上げ前に実施した調査(2013年3月)と比べると、「5%~10%未満」(前回14.1%)の回答が約10ポイント増えている。

電気料金再値上げが実施された場合、電気料金上昇分の転嫁可能性(単数回答)(出典:大阪商工会議所Webサイト)

電気料金上昇分の転嫁可能性を聞くと、「ほとんど転嫁できない」が92.3%を占め、前回(83.1%)と比べて約10ポイント増加した。さらなる節電やコスト削減努力の実施余地については、31.4%が「節電やコスト削減努力は概ねやり尽くした」と回答。これに「実施する余地は少ない」の62.1%を合わせると、93.5%の企業が節電は限界に近いと考えていることがわかった。

再値上げが実施された場合、強化または新規に実施する対策を尋ねると、「節電努力の強化」が75.1%で最も多かったものの、前回(90.1%)より15ポイント減少した。