連合(日本労働組合総連合会)は、20歳~59歳の男女雇用労働者(正規労働者・非正規労働者)を対象に、「労働時間に関する調査」を実施した。調査は、2014年10月31日~11月5日にかけて実施し、3,000名から有効サンプルを得た。

残業を命じられることはありますか?

通常の勤務日1日の、平均的な労働時間を聞いたところ、最も多かったのは「7時間~8時間未満」(26.0%)、僅差で「8時間~9時間未満」(24.9%)が続いた。平均時間は7.8時間となっている。就業形態別に平均時間をみると、正規労働者では8.9時間、非正規労働者では6.4時間だった。

残業を命じられることがあるかという問いに対して、59.2%が「ある」と回答した。就業形態別にみると、正規労働者では62.7%、非正規労働者は54.6%だった。役職別(正規労働者)にみると、残業を命じられることがある人の割合は、役職が上がるにつれ高くなるが、係長クラスが70.7%と最も高く、課長クラス以上は46.6%と半数を下回っている。

1カ月の平均残業時間を聞いたところ、「10時間未満」は53.6%、「10時間~20時間未満」は17.8%、「20時間~30時間未満」は11.0%で、平均時間は18.0時間だった。平均時間は、正規労働者22.1時間、非正規労働者11.8時間だったが、中には月60時間以上という、特に長い残業を命じられることがある人が6.9%見られた。

1カ月の平均残業時間

賃金不払い残業(サービス残業)をせざるを得ないことがあるか聞いたところ、42.6%が「ある」と回答した。役職別(正規労働者)にみると、賃金不払い残業をせざるを得ないことがある人の割合は、役職が上がるにつれ高くなり、係長クラスが63.9%と最も高い結果となった。

賃金不払い残業(サービス残業)をせざるを得ないことがありますか?

どのようなことが残業の原因になっていると思うか尋ねたところ、最多回答は「仕事を分担できるメンバーが少ない」(53.5%)だった。2位は僅差で「残業をしなければ業務が処理しきれないほど、業務量が多い」(52.6%)、以下「職場のワーク・ライフ・バランスに対する意識が低い」(23.7%)、「職場に長時間労働が評価される風潮があること」(10.4%)が続いた。