デビュー10年以内のお笑い芸人が"若手日本一"の座をかけて戦うコンテスト「第36回ABCお笑いグランプリ」決勝が18日、大阪・朝日放送の局内で行われ、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属のGAG少年楽団(坂本純一・福井俊太郎・宮戸洋行)が優勝を果たした。
今年の大会には、史上最多の1014組がエントリー。東京、大阪で行われた予選を勝ち抜いた学天即、チョコレートプラネット、中山女子短期大学、GAG少年楽団、ニューヨーク、シンクロック、うしろシティ、たかまつなな、ガリバートンネル、吉田たち(以上、予選通過順)の10組が決勝に駒を進めた。2012年から連続で決勝に出場し、優勝をかけた4度目の挑戦となったGAG少年楽団は、デビュー10年目にあたる今年がラストイヤー。決勝のステージでは、彼女(宮戸)の浮気現場に出くわした彼氏(福井)が、浮気相手(坂本)と繰り広げる修羅場をコミカルに演じるコントで客席を沸かせ、5人の審査員(大平サブロー、久本雅美、キャイ~ン・天野ひろゆき、陣内智則、ヒロミ)による採点では500点満点中480点の高得点をマーク。久本からは「私はもう大好き! くだらない(笑)! それに、ひとりひとりのキャラクターがかわいい!」と絶賛を受け、予選をトップで通過した同期のライバルコンビ・学天即を7点差で下して優勝の栄冠を手にした。
受賞後に行われた記者会見では、宮戸が「漫才とコントが同等に戦える数少ないコンテスト。結成当初から狙っていたので、優勝できて本当にうれしい」と悲願のVの喜びを。一方、優勝の感想を聞かれた坂本は、「言わんよ!」と得意のギャグを繰り出し、宮戸に「そこは言わな!」とツッコまれながらも、「このギャグ、10年やり続けてるけどまったく流行らない(笑)。でも、優勝したのでまだやり続けようと思いました」と決意を語り、笑いを誘った。昨年4月、大阪から東京に活動拠点を移したGAG少年楽団。福井は「東京に出てから、仕事があまりなくてヒマになったので、ネタ作りやネタ合わせの時間が倍になった」と自虐気味に今回の“勝因”を。だが、トリオの成長に確かな手応えも感じているようで、「(優勝は)10年の積み重ねだと思います。ラストイヤーにようやく優勝できてうれしい」と感慨深げだった。
優勝賞金は300万円。ひとりあたり100万円を手にすることになる3人は、その使い途を聞かれると、宮戸が「大阪の実家にひとりで残している母親に親孝行が足りないので、温泉に連れて行きたい」、坂本が「今、お金がなくて(先に上京していた)妹に家に転がり込んでいる。めちゃめちゃお世話になっているので、妹に感謝を表せるようなことをしたい」と話し、活動を支える家族への恩返しに使いたいとコメント。一方、福井は、一昨年末に行ったカウントダウンイベントの舞台上で、交際中の彼女に公開プロポーズを試みるも「『お金がない』という理由で断られた」と明かし、「100万円を担保に、もう一度プロポーズしたい」と宣言。「(プロポーズが成功する)手応えはあります! これでダメなら、もう絶対ムリ(笑)」とリベンジを誓っていた。