日本銀行は14日、2014年12月のマネーストック速報を発表した。それによると、現金通貨や預金通貨などを合わせた指標「M3」の平均残高は前年同月比2.9%増の1,209兆1,000億円となり、4カ月連続で過去最高を更新した。伸び率は前月と同じだった。

M3の内訳を見ると、現金通貨は前年同月比3.6%増(前月3.8%増)の85兆4,000億円、預金通貨は同4.8%増(同5.0%増)の518兆2,000億円、準通貨は同0.8%増(同0.7%増)の567兆2,000億円、CD(譲渡性預金)は同9.7%増(同7.1%増)の38兆2,000億円となった。

マネーストック(出典:日本銀行Webサイト)

M3からゆうちょ銀行への預金を除いた「M2」は前年同月比3.6%増(前月3.6%増)の893兆9,000億円と、4カ月連続で過去最高を更新。伸び率は前月と同水準だった。M3に投資信託や国債を加えた「広義流動性」は同3.5%増(同3.4%増)の1,588兆7,000億円で、伸び率は前月より0.1ポイント縮小した。

マネーストックは、通貨保有主体が保有する通貨量の残高(金融機関や中央政府が保有する預金などは対象外)が基本となる。通貨保有主体の範囲は、居住者のうち、一般法人、個人、地方公共団体・地方公営企業が含まれる。このうち、一般法人については、預金取扱機関、保険会社、政府関係金融機関、証券会社、短資等を除く法人となる。なお、速報値は後日修正される場合がある。