ソニーは1月14日、デジタルビデオカメラ「ハンディカム」のハイエンドモデルとして4K(3,840×2,160ドット)記録対応の「FDR-AXP35」「FDR-AX30」を発表した。いずれも発売は2月20日で、価格はオープンとなっている。推定市場価格はFDR-AXP35が145,000円前後、FDR-AX30が130,000円前後(いずれも税別)。

左が「FDR-AXP35」、右が「FDR-AX30」

2モデルとも、1/2.3型と大きなサイズのExmor R CMOSセンサー(裏面照射型)を撮像素子に採用し、4K記録に対応する「ハンディカム」シリーズのハイエンドモデル。FDR-AXP35はプロジェクター機能を内蔵するモデルで、FDR-AX30は明るさ50lm(ルーメン)のプロジェクター機能を内蔵しないモデルとなっている。

「空間光学手ブレ補正」機能を搭載する

2モデルとも、従来モデル「FDR-AX100」よりセンサーサイズを小さくしたことで(FDR-AX100は1型)、新たに「空間光学手ブレ補正」機能の搭載を実現。空間光学手ブレ補正は、イメージセンサーとレンズが一体化した「空間光学ユニット」が動くことで、より効果的な手ブレ補正を可能にする。また、センサーサイズの小型化により、ボディもFDR-AX100より30%小さく、35%軽量になった。

撮影機能面ではそのほか、フォーカス機能を強化。2014年モデルが顔認識で被写体を認識していたのに対して、今回のモデルでは顔と身体の全体で被写体を追尾するロックオンAFを実現している。これにより、高精細動画ならではの気になるピント合わせを的確にサポートする。

4K動画対応機ならではの機能として、本体内で829万画素静止画切り出しを行える機能を新たに搭載。4K記録した動画から高精細な静止画を作成できるようになった。また、フレーム内の任意の部分を、フルHD解像度の動画にトリミングして再生する「フルHDトリミング再生」も可能となっている。

そのほかの新機能としては、Wi-Fi接続機能を搭載。USTREAM配信にも対応しており、動画をライブストリーミングすることも可能だ。ハンディカムから他機器を操作する「マルチカメラコントロール」にも対応。これにより、「アクションカム」と無線接続し、同じ被写体を広角とズームで同時撮影したりすることができる。同時撮影したマルチアングル動画は、専用ソフト「Play Memories Home」を使用すれば「ピクチャーinピクチャー」などの形式で編集することも可能だ。なお、NFCへの対応により、対応機器をかざすだけでWi-Fi接続を確立することができる。

画像処理エンジンは「BIONZ X」を採用。その他の主な仕様は、撮像素子が1/2.3型Exmor R CMOSセンサーで、有効画素数が動画撮影時で829万画素、静止画撮影時で1,030万画素(16:9時)/774万画素(4:3時)、レンズが35mmフィルム換算で焦点距離29.8~298mm(16:9時)の光学10倍ズーム「ZEISS バリオ・ゾナーT*」レンズとなっている。

FDR-AXP35のみ0.24型・155.5万ドット表示のビューファインダーを搭載。モニターは3型・92.1万ドット表示の液晶方式(タッチパネル)、記録メディアは64GBメモリを内蔵するほか、メモリースティック PRO デュオ/PRO-HG デュオ/XC-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCメモリーカードが利用可能だ。動画の記録形式はAVCHD、MP4、XAVC Sに対応している。

サイズはFDR-AXP35がW75×D155×H78.5mm、FDR-AX30がW71×D155×H78.5mm(バッテリー含む)、本体重量はFDR-AXP35が625g、FDR-AX30が585gとなっている。

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