米Mozillaは1月13日(現地時間)、Webブラウザ「Firefox」バージョン35の正式版をリリースした。リアルタイムコミュニケーション機能「Hello」を会話ルーム型のユーザーインターフェイスで使用できるようになり、またFirefox Marketplaceのベータ版にアクセスできるようになった。その他にもたくさんの新機能を備えたアップデートになっている。
Helloは、Firefox 34で追加されたWebRTCベースのビデオ/オーディオ・チャット機能だ。プラグインは不要。特定のサービスやプラットフォームに縛られることなく、WebRTC対応ブラウザ(Firefox、Chrome、Opera)ユーザーとのリアルタイムコミュニケーションが可能になる。Firefox 35でビデオチャットに誰かを招待すると会話ルーム型のウインドウが開く。相手が招待を受けるのを待つ間に他のWebサイトを利用でき、相手が会話に入ってきたらHelloアイコンの色が変わり、オーディオ通知が鳴る。従来よりも分かりやすく、効率的に利用できる。また会話ごとに名前を付けて、会話を管理できるようになった。
同じくFirefox 34で導入された新しい検索ボックスのユーザーインターフェイスも改善されており、より多くの地域のサービスをサポートする。
Firefox Marketplaceは、デスクトップ版Firefox、Firefox OS、Android版Firefox向けに設計されたアプリを取り扱うWebストアだ。利用するにはカスタマイズ機能 (右上のハンバーガー・ボタンから「カスタマイズ」を選択)を使って、「Apps」ボタンをメニューバーまたはカスタマイズパネルに追加する。またはメニューバーの「Tools」の「Apps」からアクセスする。
これらのほか、中間者攻撃を防ぐ公開鍵ピンニング(ピン留め)の拡張機能が組み込まれ、ダイナミックスタイリングのハンドリング改良によって応答性が向上した。Webページを構成する個々のリソースについて読み込みなどにかかる時間を分析するResource Timing APIに対応。CSSを使ってぼかしやドロップシャドウといったエフェクトを指定できるCSSフィルターがデフォルトで有効化された。
OS別では、Mac版がTiledレンダリングに対応。Mac OS X Snow Leopard (10.6)以降ではネイティブAPI経由でH264(MP4)をサポートする。