ブリヂストンは8日、同社のプレミアムブランド“REGNO(レグノ)”の新製品発表会を開催した。セダン向けの「REGNO-XI」を2月20日、ミニバン向けの「REGNO GRVII」を4月1日に発売する。
タイヤメーカーの中でもトップブランドとして知られるブリヂストン。レグノは同社の中でも最高峰モデルと位置付けられるシリーズ。静粛性、快適性、直進安全性能、ドライ性能、ウェット性能、低燃費性、耐摩耗性という、タイヤ性能で重要な7項目すべてにおいて優れ、それぞれが高次元に調和した商品として、1981年の発売以来、“プレミアムタイヤ”の代名詞的存在だ。2014年にブリヂストンが行った調査によると、都内における個人タクシーの半数がブリジストン製のタイヤを装着し、さらにそのうちの半分がレグノ装着車だという。
そんなレグノのリニューアルが図られるのは、今回4年ぶりのこと。新たに発売されるの2製品に共通する改良ポイントは、まずはノイズの低減だ。具体的には、XIはタイヤの接地面に“ダブルブランチ型消音器”と呼ばれる機能を搭載。これは、ひとつの消音器でタイヤの2本の溝の共鳴音を低減できるもので、溝で発生したノイズを抑える。また、路面からの振動を抑えて車内へのノイズの伝わりを抑制する“ノイズ吸収シートII”などの効果により、荒れた路面で発生しやすい「ゴー」「ガー」といったロード(低周波)ノイズと、滑らかな路面で発生しやすい「ヒュー」「シャー」といったパタン(高周波)ノイズを従来製品に比べてそれぞれ5%、15%低減している。
一方、GRVIIでは、車内空間が広く、リタイアの上に位置している後部座席でのノイズが大きくなる傾向があるミニバンの特性を改善。前席で11%、後席で19%の騒音エネルギーの低減が図られている。
また、乗り心地や運動性能の向上には、高い直進安定性と応答性のよいハンドリングを実現する独自の技術“アルティメットアイ”や、チューニング技術によってふらつきの発生を抑制し、幅広い車種に応じた優雅な乗り心地を実現したとしている。
転がり抵抗係数とウェット性能を表すグレーディングラベルはともにA-bに適合。特に、GRVIIでは、ブレーキ時の力を計測した結果をもとに路面部のブロック剛性と排水性を最適化する技術により、従来製品に比べて転がり抵抗を18%、ウェットブレーキ停止距離を14%に短縮し、大幅な改善が図られている。サイズ展開は、XIが14~19インチまでの30サイズ、GRVⅡが15~17インチまでの10サイズ。税抜価格はそれぞれ1万2700円、1万8300円~。
発表会に出席した、ブリヂストン常務執行役員兼ブリヂストンタイヤジャパン代表取締役社長の清水実氏は「2015年はブリヂストンにとって新たなステップアップの年。その核となる重要な製品がレグノ。従来はプレミアムセダン向けに開発してきたシリーズだが、一部の富裕層だけでなく、若い世代や女性ドライバーなど新たなユーザーを獲得していきたい」と新製品にかける想いを語った。