日本経済研究センターは13日、民間エコノミストら41人(機関)による景気予測をまとめた2015年1月の「ESPフォーキャスト調査」の結果を発表した。それによると、2015年度の実質経済成長率(前期比年率、以下同)予測は1.75%となった。

成長率予測(出典:日本経済研究センターWebサイト)

2015年10月からの消費増税を織り込んでいた2014年11月予測と比較すると、実質で0.44ポイント、名目で0.19ポイント上昇した。実質成長率の内訳を見ると、輸出が5.08%増と成長を牽引しており、円安で伸びる「Jカーブ効果」がようやく現れると予測。また、民間設備投資が3.76%増と堅調で、輸出・設備投資主導型成長になると見込んでいる。

2014年10~12月期の実質成長率は3.40%と、前月から0.15ポイントの上方修正。ただし、2014年度全体の実質経済成長率はマイナス0.60%と、前月から0.10ポイントの下方修正となった。下方修正は6カ月連続。

日銀の物価目標「2%・2年」が達成できるかどうかと尋ねたところ、フォーキャスター全員が「いいえ」と回答。2015年4~6月の消費者物価上昇率は消費増税の影響を除くベースで0.59%にとどまり、目標達成は不可能に近くなったと見ている。また、原油価格予測の大幅下方修正が続いていることも、日銀にとっては重荷になっていると分析している。

所定内給与の伸び率については、2014年度が0.4%、2015年度が0.7%、2016年度が0.9%と予想している。