前年に発表された映画やテレビ番組の中から、優れた作品を表彰する「第72回ゴールデン・グローブ賞」の授賞式が12日、米ロサンゼルスにて行われ、『6才のボクが、大人になるまで。』が最多受賞を果たした。
本作は『博士と彼女のセオリー』、『フォックスキャッチャー』ら強豪を抑えてドラマ部門の作品賞を受賞したほか、リチャード・リンクレイターが監督賞、パトリシア・アークエットが助演女優賞に輝いている。
一方で、『博士と彼女のセオリー』はスティーヴン・ホーキング博士を演じたエディ・レッドメインがドラマ部門の主演男優賞を獲得し、作曲賞も受賞。その受賞スピーチの中でエディは次のように喜びを伝えた。
「スティーヴン、ジェーン、ジョナサン、そしてホーキング一家は僕たちに人生に入り込むことを許し、そのストーリーを語ることを任せてくれました。そして数々の生涯を抱えながらも情熱と素晴らしいユーモアと共に生活を送るスティーヴン・ホーキングと共に時間を過ごせたことは、僕の人生においてもとても素晴らしい時の一部でした。これについては2週間前くらいの話ですが、今回ロサンゼルスに来るためにハネムーンを早く切り上げなくなったので僕の妻ハナーに太陽を約束していたんです。ありがとう」
また、ティナ・フェイとエイミー・ポーラーの司会のもと行われた同式典で、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は、マイケル・キートンの主演男優賞(コメディー/ミュージカル)と脚本賞の2冠に輝いた。
テレビ部門では『ザ・アフェア』が『ハウス・オブ・カード 野望の階段』『ゲーム・オブ・スローンズ』を抑えてテレビシリーズ賞(ドラマ)を勝ち取り、ルース・ウィルソンが主演女優賞(ドラマ)に選ばれた。ミュージカル・コメディ部門では『トランスペアレント』がTVシリーズ賞(ミュージカル/コメディ)とジェフリー・タンバーの主演男優賞(ミュージカル/コメディ)で同じく2冠を果たしている。
そんな中、テイラー・シリングやレナ・ダナムらを抑えてTVシリーズ部門の主演女優賞(ミュージカル/コメディ)をジーナ・ロドリゲスが手にしたことは大きなトピックであり、ジーナも感激の涙をこらえながら受賞スピーチを行った。
「この賞は私だけではなくそれ以上のものです。自分たちをヒーローとしたい文化を代表するものです。私の父は毎朝こう言っていました。『今日は素晴らしい日になるぞ。自分でそうすることができるのだし、実現するんだ』と。だから、お父さん、今日は素晴らしい日よ。私がそうすることができて実現したの」
ゴールデン・グローブ賞2015受賞者は以下のとおり。
作品賞(ドラマ):『6才のボクが、大人になるまで。』
作品賞(コメディー/ミュージカル):『グランド・ブダペスト・ホテル』
主演男優賞(ドラマ):エディ・レッドメイン 『博士と彼女のセオリー』
主演男優賞(コメディー/ミュージカル):マイケル・キートン 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
主演女優賞(ドラマ):ジュリアン・ムーア 『アリスのままで STILL ALICE』
主演女優賞(コメディー/ミュージカル):エイミー・アダムス 『ビッグ・アイズ』
監督賞:リチャード・リンクレイター 『6才のボクが、大人になるまで。』
助演男優賞:J・K・シモンズ 『ウィップラッシュ』
助演女優賞:パトリシア・アーケット 『6才のボクが、大人になるまで。』
外国語映画賞:『リヴァイアサン』
脚本賞:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
作曲賞:ヨハン・ヨハンソン 『博士と彼女のセオリー』
歌曲賞:『グローリー』(『セルマ』)
アニメーション作品賞:『ヒックとドラゴン2』
セシル・B・デミル特別功労賞:ジョージ・クルーニー
(C)BANG Media International