マネックス証券は8日、投資信託による資産運用の銘柄選びをサポートするスマートフォン向けアプリケーション「answer(アンサー)」の提供を開始した。
8日現在、iPhone版のみの提供で、Android版、ならびにPC向けのウェブ版は、順次提供予定としている。
「answer」は、投資信託での資産運用を検討している投資家や確定拠出年金加入者などの「どの投資信託を買えばいいかわからない」という声に対し、国内公募投資信託のほぼ全てである約5400銘柄から利用者の投資目標に近づけるための銘柄を、先進的な金融工学モデルを基に選択するサポートを提供する。投資信託約5400銘柄を対象にした銘柄選びサポートアプリの提供は、国内で初めてだという。「answer」はApple Inc.がiPhoneなど向けにアプリケーションを提供するApp Store(アップストア)から無料でダウンロードすることができ、マネックス証券に口座を保有していない人も利用できるとしている。
「answer」3つの特長
独自の分析モデルで保有銘柄を分析し投資目標に近づけるための銘柄を抽出
先進的な金融工学モデルに基づき、保有する投資信託のポートフォリオ分析や保有資産を利用者が設定した資産配分の目標に近づけるためのシミュレーションが可能。具体的には、利用者が自ら保有している投資信託の銘柄を入力すると、当該投資信託の投資対象資産等に応じて、金融工学モデルに基づいて、現在の資産配分の状況を分析する。次に、利用者が資産配分、リスク許容度に応じた一定の投資目標を設定すると、利用者が設定する同目標と現在の資産配分の状況との差分をスコア(目標は利用者のリスク許容度に応じて11段階の投資スタイルから設定できる。スコアは0~100で表示し、100に近いほど利用者のポートフォリオが目標に近いことを表す)で表示するとともに、利用者の保有銘柄を当該投資目標に近づけるための投資信託の銘柄を抽出する。「answer」では、2010年に提供開始している資産設計アドバイスツール「MONEX VISION β」で用いている資産クラス(全投資信託を10の資産クラスと3の通貨に独自に分解し、個別銘柄分析の基礎データとする)による分析をレベルアップし、信託報酬、純資産総額、リスク・リターンの観点も含めた総合的分析により、利用者の目標に近づける投資信託の銘柄を提示することができる。また、投資信託を保有していない場合(または投資資産金額を入力しない場合)であっても、設定目標に近づける銘柄を抽出し表示することが可能。
国内公募投資信託の主要な銘柄および販売会社をカバー
「answer」は、国内で取り扱われている公募投資信託約5400銘柄および確定拠出年金向けを含む投資信託の販売会社として約400社のデータを対象にしている。「answer」は、独自の技術を用いて、利用者が金融機関(証券会社、銀行等)や確定拠出年金で使用するID およびパスワードを「answer」に記録・保存することなく、金融機関で保有する投資信託の情報を自動的に取り込むことができ、営業日ごとに登録された保有資産の残高推移をグラフ化する。
投資信託の銘柄選びに必要な情報と操作をスマートフォンでより分かりやすく
投資目標の設定、銘柄情報の閲覧と登録、現状分析等、資産運用に欠かせない情報をスマートフォン向けにデザインした。また、スライダー・バーによる金額入力等、目標設定から保有資産を変化させるシミュレーションまでを、スマートフォンならではの操作で、いつでもどこでも片手で銘柄選びができるユーザーインターフェースを実現した。
「answer」は、「MONEX VISION β」、一括口座管理サービス「MONEX ONE」等の開発で培った経験および知見を活かして開発された。マネックス証券は、創業以来個人投資家の人々に向けて提唱してきた長期分散投資による資産設計をサポートするサービスのひとつとして「answer」を提供することにより、広く個人投資家の資産設計の一助となるよう努めていくとしている。