内閣府は9日、2014年11月の景気動向指数(CI、2010年=100)速報値を発表した。それによると、現在の景気とほぼ一致して動く「一致指数」は前月比1.0ポイント低下の108.9となり、3カ月ぶりに悪化した。
内閣府は一致指数を踏まえた基調判断を、「下方への局面変化を示している」に据え置いた。
景気の先行きを示す「先行指数」は前月比0.7ポイント低下の103.8と、2カ月連続の悪化。遅れて動く「遅行指数」は同1.3ポイント上昇の119.9と、2カ月連続で上昇した。
一致指数について個別系列の前月比を見た場合、鉱工業生産財出荷指数は0.7%上昇、大口電力使用量は1.5%上昇など3系列で上昇。一方、生産指数(鉱工業)は0.6%低下、耐久消費財出荷指数は5.7%低下、所定外労働時間指数(調査産業計)は0.8%低下。中小企業出荷指数(製造業)は3.5%低下など7系列で低下した。
一致指数の前月差に対する個別系列の寄与度を見ると、全11系列のうち、寄与度がプラスのものは大口電力使用量など4系列、マイナスのものは中小企業出荷指数(製造業)など7系列となった。なお、営業利益(全産業)は調査時点では算出に含まれていないため、トレンド成分を通じた寄与のみとなる。