日立製作所は英国運輸省の都市間高速鉄道計画(IEP : Intercity Express Programme)向け車両「Class 800」シリーズの先行生産車両1編成をこのほど完成させ、1月7日に笠戸事業所(山口県下松市)から出荷を開始した。

出荷のため船積みされる「Class 800」車両

車両は1月中旬に神戸港にて大型船に積み替えられ、英国をめざす。3月に英国に到着した後、車両の復元作業を行うと同時に走行試験用の各種測定器などを搭載し、4月から乗務員の訓練を兼ねた走行試験を開始する予定だという。

走行試験は、車両の納入先であるアジリティートレインズ社、IEP路線の運行会社であるファースト・グレート・ウェスタン社、インター・シティー・レイルウェイズ社と日立が協力して実施する。

日立はIEP向け車両122編成を受注しており、このうち12編成を笠戸事業所で製造し、残り110編成は英国ダーラム州ニュートン・エイクリフで建設が進む鉄道車両工場にて製造する計画だ。同工場は今年夏頃に完成予定で、2016年には「Class 800」シリーズの生産を開始する見込み。工場に勤める従業員の採用活動はすでに開始しており、最終的に研究開発施設も含め約730名を現地で採用するとしている。