米Googleは1月7日(現地時間)、テレビ向けプラットフォームとして提供してきた「Google TV」の開発者サポートの終了を明らかにした。既存のGoogle TVデバイスは今後も使用し続けられるが、「リビングルーム戦略は今後、Android TVとGoogle Castエコシステムの拡大に集中する」とGoogle TV/Android TVチーム。Google TV向けにアプリを提供してきた開発者に対して、2015年に搭載製品が登場するAndroid 5.0 Lollipopベースの新しいテレビ向けプラットフォーム「Android TV」への移行を促している。
Google TVは2010年に、Googleがリビングルームに進出するプラットフォームとして発表した。OSにAndroid、WebブラウザにChrome、そしてフル機能のFlashを採用し、テレビでWebコンテンツやAndroidアプリを利用できるようにした。第一世代製品としてソニーがHDTVとBlu-ray Discプレーヤー、Ligitechがセットトップボックスを発売して話題になったが、販売台数は伸び悩み、2013年春発売の「NETGEAR NeoTV Prime」を最後に対応製品は登場していない。2013年にGoogleはスティック型のストリーミングデバイス「Chromecast」を発表し、リビングルーム戦略を仕切り直した形になっていた。
Android TVは、昨年6月にGoogleが開発者カンファレンスGoogle I/O 2014で発表したスマートTVプラットフォームだ。ユーザーがテレビでコンテンツを楽しむテレビ体験を軸にデザインされている点でGoogle TVと異なる。Google Castをサポートし、モバイルデバイスやPCと連携。Google Playから入手したAndroidアプリを活用できる。米・ラスベガスで現在開催中の「2015 International CES」ではソニーやシャープがAndroid TVを採用したテレビ製品を披露。Razerがゲーム端末「Forge TV」、Huaweiがストリーミングデバイスを発表するなど、Android TV対応製品が続々と登場している。