米コーニングは6日(現地時間)、エッジライト方式液晶テレビ向けガラス基板「Corning Iris Glass」を発表した。Iris Glassを導光板として用いることで、厚さ10mm未満のテレビが設計可能になる。
導光板はエッジライト方式の液晶テレビに不可欠な部品で、バックライトの光を一定方向に伝播する役割がある。光透過率の問題で、これまで導光板にはプラスチックが採用されてきた。Iris Glassは光透過率に優れており、プラスチックではなくガラス製の導光板を実現する。
従来の液晶テレビでは、プラスチック製導光板の剛性不足を補うために部品を追加する必要があり、薄型化に制約があった。また、プラスチックは湿気によって膨張する性質を持つので、テレビの額縁部分(ベゼル)の幅を広く取る必要もあった。しかし、ガラス製の導光板はプラスチックの約36倍となる硬さを持ち、膨張率はプラスチックより約90%低い。そのため、Iris Glassはプラスチック製の導光板で抱えていた問題を解決し、厚さ10mm未満で狭額縁の液晶テレビを実現できるとする。
コーニングは、堺ディスプレイプロダクト(SDP)と開発した70型超薄型液晶モジュールのプロトタイプを、米・ラスベガスにて開催中の家電製品展示会「2015 International CES」で展示。ディスプレイは4K解像度を持つ。