ワコムは6日、同社のプロフェッショナルグラフィックス用液晶ペンタブレット「Cintiq」シリーズの新ラインアップとして、27型液晶パネルを搭載した「Cintiq 27QHD」と、同サイズでタッチ入力にも対応した「Cintiq 27QHD touch」を発表した。販売開始は2月上旬。価格はオープンで、ワコムストア価格は「Cintiq 27QHD」が26万8,000円、「Cintiq 27QHD touch」が31万8,000円(ともに税別)。

「Cintiq 27QHD」

「Cintiq 27QHD touch」

今回発表された2製品は、同社のペンタブレット「Cintiqシリーズ」の中で最大の27型QHD(最大表示解像度2560×1440、アスペクト比16対9)の液晶パネルを搭載した最上位モデル。筐体サイズはこれまでの最大モデル「Cintiq24HD」とほぼ同じで、全面ガラススクリーンを採用した継ぎ目のないフルフラットなデザインに仕上がっている。、ガラス製の画面を採用したことで、一部機種で使用不可となっていたハードフェルト芯をはじめ、「Cintiq」向けに提供される替え芯を用いての作業が可能となっている。

広大な27型液晶パネルを搭載し、フラットで滑らかな全面ガラススクリーンを採用

「Cintiq 27QHD touch」はタッチ入力にも対応

また、従来は本体に内蔵されていたファンクションキーが、17個のファンクションキーとタッチホイールを備えたマグネット脱着式・RFワイヤレス接続のコントローラー「ExpressKey Remote」に集約され、横向き/縦向き、画面の上やサイド、手のひらの中、机の上など幅広い利用方法が可能となっている。ちなみに、駆動時間は160時間、充電の所要時間は2時間。ExpressKey Remote」は1製品にひとつ同梱されるが、スペック上は同時に5つまで接続できるということだ(オプション品としての販売は現状未定)。

17個のファンクションキーとタッチホイール搭載した「ExpressKey Remote」と「プロペン」が同梱

製品単体では、5度と20度のふたつのポジションで利用可能

そのほか、大型の「Cintiq」シリーズに必ず付属していたスタンドが、同機種では別売となる。画面角度は標準状態で5度、本体に格納されている脚を使うことで20度というふたつのポジションで利用できるほか、オプションとして販売されるスタンド「Cintiq Ergo Stand」(税別4万8,000円)やVESAマウント対応のアームを装着すれば、それ以外の多様な角度で利用可能となる。さらに、写真家やクリエイター向けモニター用として、X-rite社製の同機種専用カラーキャリブレーションツール「Wacom Color Manager」(税別2万8,000円)も、オプション品として3月に販売される予定となっている。

このほかの主な仕様は、外寸が770mm(幅)×465mm(奥行)×54.5(高さ)mm、重さ9kg(オプションのスタンドは約16kg)。液晶パネルの最大表示色は10億7,374色、Adobe RGBカバー率は97%。入力信号はDisplayPortとHDMI(HDCP対応)で応答速度は12ms。読取可能範囲は596.7×335.6mm。プロペンとExpressKey Remoteが付属する。

別売りのスタンド「Cintiq Ergo Stand」を装着することで、垂直の表示や手前に引き出しての利用など、さまざまな角度や高さに簡単に調整できる