今年が初開催となる年末お笑いイベント「第1回 紅白お笑い合戦」が30日、大阪・なんばグランド花月で行われ、総勢68名の吉本芸人が笑いの競演で会場を盛り上げた。
ベテランから若手までの人気芸人が紅組・白組に分かれ、ネタで勝敗を競う同イベント。冒頭にはそれぞれのチームを代表する大御所の桂文枝、西川きよしが紅白のスーツで登場し、開会宣言を行った。1970~80年代に人気を博した伝説のバラエティー番組『パンチDEデート』の名司会コンビとして長年タッグを組んでいた2人は、「パンチ~」の名ゼリフ「ひと目会ったその日から…」を息の合ったかけ合いで披露し、腕を組んでステージ上をスキップするなど仲睦まじい様子を見せて客席を沸かせた。
こうして幕を開けた紅白対決だが、トップバッターを務める予定だったお笑いコンビ・パンクブーブーの黒瀬純がなぜかひとりでステージに登場。相方の佐藤哲夫がこの日、京都・祇園花月での興行中に体調を崩し、病院で診察を受けたところインフルエンザとの診断を受けたため、急遽休演することになったことを明かした。「明日のカウントダウンイベントでも漫才をやる予定だったけど、できなくなったのでこれが僕の仕事納めになっちゃった」と嘆く黒瀬は、司会の藤井隆から「では、せっかくなのでお客さまに"インフルエンザにはならないで!"という気持ちを込めたエールをお願いします」と無茶ブリを受けるはめに。「インフルエンザをぶっ飛ばせ~!」と拳を振り上げて絶叫してみせたが、客席のイマイチな反応に動揺させられる微妙な"仕事納め"となった。
さらにステージでは、ベテランの中田カウス・ボタンをはじめ、先ごろ『THE MANZAI』で優勝を果たした博多華丸・大吉、同大会でファイナリストとして健闘を見せたアキナ、トレンディエンジェル、ブラックマヨネーズら「M-1」の、あべこうじら「R-1」の歴代チャンピオンがネタを披露したほか、今年5人目の吉本新喜劇座長に就任したすっちーらがスペシャルコントで大人気ギャグの"乳首ドリル"を熱演。"一世風靡芸人"として登場したムーデイ勝山が「右から来たものを左へ受け流すの歌」を久々に歌い上げるなど爆笑ネタが続き、トリは渡辺直美が"なりきりビヨンセ"を熱の入ったフルバージョンで、大トリは友近が扮する謎の大物演歌歌手・水谷千重子が今年の大ヒット曲「Let It Go~ありのままで」を得意のコブシを効かせすぎる? 熱唱で歌いきる堂々のパフォーマンスを見せた。
そして最後は、いよいよ紅白の勝敗が決まる審査結果の発表。元・サッカー日本代表の大黒将志ら審査員や観客の判定で白組の勝利となったが、ステージに集結した芸人たちは、どうやら自分がどちらのチームとして出場していたのか把握していない様子?で、全員が勝利のガッツポーズを見せるというおかしな光景が繰り広げられ、今後、なんばグランド花月の年末恒例行事を目指すという一大イベントを爆笑のうちに締めくくった。